2016.5.18 |
|
この世は不条理、だから人生は面白い |
|
松原泰道氏の心に響く言葉より…
「どんなに苦しくても、難しくても
憎き相手に自分を重ねてみる。
すると理解の余地が生まれるかもしれません。
許せようと許せまいと、
不可能だとわかっていても
やらなければならないことが
人間にはあるのです
この世は不条理。
だから人生は面白い」
世の中は不条理なものです。
すべてに一本の筋が折り目正しく通っているわけではありません。
むしろ条理に合わないことだらけなのではないでしょうか。
小説家の曽野綾子さんは「不条理だからこそ世の中である」と断言しています。
たとえば金持ちが成功し、貧乏人が失敗する。
善人の結果が良くて、悪人の結果が悪いということが条理であるならば、いよいよ善人は傲慢になり、悪人はいよいよ卑屈になるでしょう。
でも、この世が不条理であればこそ、金持ちが必ずしも成功するとは限らないし、貧乏だからといって必ずしも失敗するとも限らない。
それが決まっていないところに人生の面白味があり、人生の生き甲斐が生まれてくるのです。
『つまずくことが多い人ほど、大きなものを掴んで成功している。 日本人への遺言 (magazinehouse pocket)』マガジンハウス
合氣道の佐々木将人氏の「人生観」という詩がある。
「位(くらい)、人臣極めた王侯も、名もなき一介の凡人も、目は二つで鼻一つ、
足で歩いて手で掴み、尻でもの言うひとはない。
立って半帖、寝て一帖、天下を盗っても四帖半。
着物は一着、ご飯は二杯。
寝だめ食いだめ着だめも出来ず、厠(かわや)の姿は皆同じ。
風呂に入る時は皆裸。
何かあるのが人生で、幸も不幸も生きている証拠。
嵐の中でも時がたつ、過ぎて仕舞えば屁の如し。
泣いて暮らすも笑ふて住むも、同じこの世の浮世なり。
貧も病いも人生の糧(かて)。
然も心は現在を要し、昨日は返すに由(よし)なく、
明日は未だ我が手に非ずの今、今の中今に立つ。
されば心と体にはより多くの喜びと楽しみを与えつつ、
悠々と人生道を味ふ」
何かあるのが人生で、何もかも思った通りにいく人など、この世に一人も存在しない。
「この世は不条理、だから人生は面白い」
悠々と人生道を味わいたい。 |
|
|