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2016.4.17

ねぎらいの言葉


内藤誼人氏の心に響く言葉より…

部下が一生懸命に資料をまとめ、文書の形にして上司に提出したとしよう。

部下は徹底的に情報収集をし、快心のできばえだと思っている。

ところがそれを受け取った上司から、文書を一瞥するなり、

「もうちょっと、きれいにまとめられなかったの?」

と言われたら、どう思うだろうか。

もし私が部下なら、その上司に殴りかかってやろうかと思うだろう。

なにしろ、頑張った成果をこれっぽっちも認めてくれないのだから。

米国バブソン大学のA・コーエン博士とブラッドフォード博士によると、頑張った人にすべきは、真っ先に、ねぎらってあげることなのであって、あれこれ質問することではないのだそうである。

かりに、「あれ?」と思うことはあっても、最初は質問してはならない。まずは、

「ホントに、お疲れさん」

「大変だったろう?」

というやさしい言葉で報いてあげることが先決である。

そして何時間か経ったところで、あるいは何日か経過したところで、

「キミが作ってくれた資料なんだけどさ、もう少し図表を追加して、華やかな感じにできないかな?」

と尋ねてみるのである。

これならば部下もそんなに傷つかない。

部下に掃除のお願いをして、それが終わったのなら、まずは「ありがとう。面倒かけちゃってすまんな」というねぎらいをかけなければならない。

もし「お前の掃除の仕方は雑だ」とか、「もうちょっと丁寧にやれ」という言葉が頭に浮かんだとしても、それは後で言うべきであって、仕事が終わったばかりの人間に言うセリフではないのだ。

仕事を終えたばかりの人間は、「ああ、終わったぞ!」という爽快な心理状態にいるのであって、そんなときに相手からあれこれ難癖をつけられると、爽快な気分でいるだけに、なおさら悔しいのである。

私も、原稿を送ったばかりの編集者から、ねぎらいの言葉ひとつもなしに、いきなり「ここがダメ、あそこがダメ」と言われると、とたんにヘコんでしまう。

私が原稿を書き終えて、気分が高ぶっているときにほしいのは、ねぎらいの言葉と感謝の言葉なのだ。

余計なことをいちいち言われたくないのである。

質問したい気持ちはわかる。

けれども、それは折を見てやればいいのであって、そんなにあわてて相手にダメ出しをしなくてもいいのではないだろうか。

『他人を動かす質問』大和書房


自分が頑張った時に、欲しいのは「ねぎらいの言葉」。

ねぎらいの言葉や感謝の言葉は人の心を癒す。

同様に、何かを頼まれたり、便宜をはかったときに、相手からお礼の言葉や、報告がなかったりするとひどくがっかりする。

人は誰かに何かをしてもらったことはすぐに忘れてしまいやすいが、自分が誰かに何かをしてやったことはいつまでも覚えている。

だからこそ、「かけた情けは水に流し、受けた恩は石に刻む」という気持ちが大事だ。

ねぎらいとは、「労い」と書き、相手の労苦をいたわること。

なにかをしてくれたとき…

「いつもありがとう」

「とても疲れたでしょ」

「ほんとに助かります」

「よくやってくれてありがとう」

これは、言葉だけでなく、メールでも同じ。

ねぎらいの言葉を忘れない人でありたい。


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