2016.4.2 |
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明るいことを考えましょう |
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宇野千代氏の心に響く言葉より…
何事についても、「私はおばあちゃんだから」とか、「私はこんなに肥(ふと)っちょだから」とか、自分で自分の欠点を広告して歩く人がありますが、私はそんな人のことを、損な人だなァ、と思います。
明るいことを考えましょう。
いつでも、花飾りのついた帽子を冠(かぶ)っている気になりましょう。
きものを着ても、このきものは自分に似合い、自分はきれいになれる、と、そう信じていたいものです。
わざわざ、それほどでもない自分の欠点を言い立てる癖のある人。
そんなことを言われると、聞いている人は、気持ちが好いものでしょうか。
私はどっちかと言うと、
「あたしは肥っているけど、平気で白っぽいきものを着てるのよ。何だか、その方が却って、ふっくらして見える、と、そう思ってるのよ」と言う風に、多少は自惚(うぬぼ)れてるような言い方をする人の方が好きです。
おかしなことですね。
自分で自分のことを、白いきものは似合わないとか、これこれだから、私は駄目だとか言って、くさす人は、人の眼にも、くさした通りの印象を与えるものなのです。
みなさん、みなさんは、ぜひとも、この私のように、皺(しわ)や汚点(しみ)が出来て、梅干のようなおばあちゃんになっても、「おや、何だか、ヴィナスのようだわ」と、自分の心の中で、内緒で、お思いになるように、と、おすすめする訳です。
『行動することが生きることである―生き方についての343の知恵 (集英社文庫)』
病気の人が、「つらい」「痛い」「気分が悪い」といくら人に訴えても、症状は軽くはならない。
まわりの人は、困惑し、気分が萎(な)えるだけだ。
同様に、自分のことを「頭が悪い」とか「器量が悪い」「スタイルが悪い」と卑下しても、だれも同情する人はいない。
言われたところで、どうにもならないからだ。
だからこそ、大事なのは、まわりを明るくする言葉。
どんなに状況が悪くても、明るい言葉を発すれば、まわりの気持ちも明るくなる。
まわりを明るくできる人は機嫌のいい人。
自分で自分の機嫌をよくできる人。
機嫌のいい人のまわりには人が集まる。
明るいことを考えましょう。 |
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