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2016.3.28

フィーリング・グッド


樺旦純氏の心に響く言葉より…

会議室でかしこまって話をするよりも、コーヒーでも飲みながら話したほうが気楽だし、話も盛り上がるのは当然のこと。

心理学的にも、飲み食いの場がコミュニケーションを円滑にする効果が認められている。

アメリカの心理学者ジャニスが行った「フィーリング・グッド」と呼ばれる有名な実験がある。

まず、大学生に「ガンの治療法」「アメリカの軍隊の規模」「月世界旅行」「立体映画」という4つのテーマについてジャーナリストが書いた文章を読ませる。

このとき、1つのグループは、コーラを飲んでピーナツを食べながら文章を読む。

別のグループは、何も飲み食いすることなく文章を読むことにする。

比較してみると、飲み食いしながら文章を読んだグループのほうが、文章の内容を肯定的にとらえる傾向が強かった。

つまり、人は何かを口にしているときのほうが、心を操られやすい状態になるのだ。

理由の一つとしては、食事をしているときには緊張感・警戒感が緩んでいるため、相手のいうことを抵抗なく受け入れる傾向が強まることがある。

また、美味しいものを食べるというのは、それじたい快感であり、大らかで受容的な心理状態になることができる。

もちろん、口のなかに食べ物が入っている状態では、そうベラベラ喋ることもできず自然に聞き手にまわることが多くなり、議論をするのがはばかられるということもあるだろう。

欧米では「ランチョン・テクニック」「パワーランチ」などがあるように、商談と食事とは切り離せない。

日本の伝統的な料亭接待も、基本的にも同じ効果を狙ったものであろう。

食事の最中にした話というのは、よい印象をもってもらえる可能性が高い。

相手の心を動かそうという大切な局面なら、相手の好みに合わせたセッティングをして心地よい思いをしてもらい、おいしいものを食べてご機嫌な状態がベストである。

『人を動かす心理テクニック』PHP文庫


「フィーリング・グッド」とは、気持ちのよい(心地よい)環境は人をリラックスさせる、という心理法則のこと。

日本語では、気分がいい、いい機嫌、気持ちいい、という意味。

心地よい雰囲気のレストランで会話をしたり、お酒を飲んだり食事をすると、一緒にいる人との距離がグッと縮まる。

もし、暗くてジメジメしたような嫌な雰囲気の場所で、商談や打ち合わせをするなら、それがうまくまとまる確率は少ない。

「孟母三遷(もうぼさんせん)」という教えがある。

孟子の母が、子どもの教育環境によい場所を探して3度引っ越しをした、という故事からきた話。

子どもの教育に限らず、人は環境に左右される。

悪い友達と一緒にいれば悪くなり、良い友達と一緒にいれば良い人間となる。

だからこそ、自らよい環境に身を置くことが必要だ。

まわりの環境が悪いと嘆くのではなく、自らいい環境を作り出すこと。

それが、いつも機嫌よくいられる環境。

毎日、「フィーリング・グッド」で過ごしたい。


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