2016.3.8 |
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アクシデントも楽しもう |
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中谷彰宏氏の心に響く言葉より…
おいしいものを食べた時には誰でも「おいしい」とリアクションできます。
初めてで味わい方がわからないもの、おいしくないものに出会った時に、その人がどのようにふるまえるかで、その人の遊び力がわかります。
いつも当たりとは限りません。
いつも当たりのところへ行っていると、食の範囲は狭くなります。
たまにはひどい店もあります。
一流でみんながほめている店なのに、「これはちょっとひどいよね」というところがあります。
世間の評価は、どうしてもズレていきます。
お店も1週間あれば味がアップ・ダウンします。
おいしくなかったことも経験、イベントとして楽しむのです。
「おいしかったら楽しいけど、おいしくなかったら楽しくない」
というのは、
「勝ったら楽しいけど、負けたら楽しくない」
というのと同じです。
アクシデントが起こった時に、無頓着ではなく、全然平気で、この後の雰囲気を壊さないようにうまく対処できるのが大人です。
そばで赤ちゃんが泣いていると、「こんな店に赤ちゃんを連れて来るなよ」とムッとしている人がいます。
その人には大人感を感じません。
もし料理に髪の毛が入っていたら、お店の人も泣かせないし、連れの気持ちも害さないようにします。
ここで居丈高にお店の人に怒る男は、女性に対して一生懸命やっているつもりでも、度量を感じません。
そういう時に怒る人は、出入業者が失敗したら、ここぞとばかりに叩きつぶすタイプです。
それは、自分もどこかの出入業者でいじめられているから、そのウップンを晴らしているのです。
サービス業で育つと、常にお店の側の意識があるので、何かミスがあった時には、ここで「お皿に髪の毛が入っていてラッキー」と思えます。
一緒に行った女性も、「料理に髪の毛が入っていたことで、ラッキーだったね」と思える流れにうまくお店の人がやってくれます。
自分でもアクシデントをすべて演出に変えます。
「これがあったから、もうアウト」「今日一日は最悪の日」
と思わないことです。
たとえば、一緒に見ようと思っていた映画が満席だったとします。
「じゃ、見られなかったら帰ろう」
と言ったらそれで終わりです。
「満席で入れなかったからどうしようか」
と次の計画を臨機応変にできることが楽しむということです。
予定でどおり進まない時にどう楽しめるかが本当の「遊ぶ」ということです。
仕事でも、予定どおりにいかなくなった時に、最も力を発揮するのは遊んでいる人です。
一生懸命遊んでいると、仕事でアクシデントが起こった時に対処できる力があります。
そこでキレたりせず、精神的にグラッと来そうなのをすぐに立て直すことができます。
弱い人は、ムッとすることがあると、そのまま一気にドンと落ち込みます。
これでは遊びはできません。
『大人の友達と遊ぼう。 人生が画期的に変わる上級人脈術 (PHP文庫)』
ゲームの面白さは、勝った時も楽しいが、負けたときでも楽しい。
だからもう一度やりたくなる。
スポーツも、将棋などのゲームもみな同じ。
人は、負けたときのその態度に、その人の人間性や性格が現れてしまう。
これは、何かのアクシデントにあったときも同じ。
怒りだしたり不機嫌になるのか、反対にニコニコして機嫌よくそれを楽しめるのか。
度量や器の大きさ、という人間的魅力の幅が問われる。
アクシデントを楽しめる人でありたい。 |
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