2016.2.21 |
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背負ってくれる人を見つける |
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17世紀のスペインの哲学者、バルタザール・グラシアンの心に響く言葉より…
《栄誉も屈辱も 背負ってくれる人を見つける》
ともに困難を背負ってくれる相手を見つけよう。
そうすれば、たとえ危険にさらされていても孤独ではなく、憎しみという重たい荷物を一人で背負わずにすむ。
“グラシアンの言葉”
グラシアンはこう語っている。
「高い地位の人の中には、成功の栄誉はすべて自分のものにできると思っている人がいるが、よく考えてほしい。
同時に敗北の屈辱も一身に背負わなければならないのである」
分け前が減っても、よき理解者を一人以上は伴うべきだ。
その者が賢者であれば、いろいろなメリットが生じる。
たとえば、問題が生じたとき、二人で話し合ったほうが、客観的に原因を探れる。
対処法についても一人で考えるよりも論理的に考えられる。
辛いときも励ましあえる。
「運も大衆も相手が二人となると、そう手ひどいことはしない。
重荷も悲しみも分かち合うことだ。
一人でいると二倍の勢いで不運が降ってくる」と、グラシアンは教えている。
一人では屈してしまう不運も二人なら跳ね返せる。
いつも対等に助け合える仲になれば、人生や仕事で大きな局面を迎えたときに必ず役に立ってくれる。
『本当に役立つ「人生の智恵」ノート (East Press Business)』イースト・プレス
こんな話がある。
「ある人が、神様と砂浜を歩く夢を見た。
後ろを振り向くと、2人分の足跡が残っていた。
しかし、人生を振り返ってあることに気づく。
自分の人生の中には、ひとり分の足跡しかないところがあるのだ。
それは、その人が人生でもっともつらく、悲しいときだった。
その人は神様に尋ねた。
『どうして、あのときは一緒に歩いてくれなかったのですか?』
神様は答えた。
『愛する我が子よ、私はあなたを見捨てたりはしない。
そのひとり分の足跡は、あなたを背負って歩いた私の足跡だよ』」(情熱思考)より
人生はいいときだけではない。
悪い時に、その重荷を共に背負ってくれる人がいれば、辛さは半減する。
人は、何かを始めるときは、必ず成功すると思って始める。
すると、「オレがオレが(私が私が)」、という利己心が出て、他人の利益ではなく、自分の名声や損得を先に考える。
人生において共に重荷を、背負ってくれる人を見つけることができたらなら、宝物を得たのと同じ。 |
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