2016.2.12 |
|
自己重要感が満たされると |
|
|
植西聡氏の心に響く言葉より…
高齢化社会の影響もあり、近年、認知症にかかる人が増えてきました。
定年退職をした後、そうなる人も少なくありません。
そのいっぽうで、80歳を過ぎても、90歳を過ぎても、頭脳明晰で元気いっぱいの人もいます。
この違いはどこからくるのでしょうか。
そのことを調べようと、以前、地方のあるボランティア団体が調査を行ったことがありました。
その結果、認知症とは縁のない頭脳明晰で元気いっぱいの人は、何かに一生懸命に打ち込んでいることが判明しました。
80歳を過ぎても、診療所の所長として、医者の仕事をしている…。
85歳になった今なお、料亭の板長(料理人のトップ)として、料理を作っている…。
90歳になっても、毎朝、畑を耕し、野菜を市場におさめている…。
95歳であるにもかかわらず、彫刻家として活躍している…。
つまり、みんな、生きがいのある仕事をしていたのです。
より正確にいえば、「自分はまだまだ世の中の人から必要とされている」という気持ちで仕事に取り組んでいたのです。
世の中の人から必要とされていると思えば、「自分は重要な存在である」ということが認識できます。
それによって、自分自身の存在感が自ずと高まります。
それが励みになれば、頭脳も活性化します。
その意味で、自己重要感が満たされると、認知症の防止にもなると言えるでしょう。
『人を立てるとうまくいく――人間関係に悩まなくなる93のコツ』祥伝社
営業成績が最下位の保険のセールスマンが、自己啓発作家で人間関係の大家として知られていたデール・カーネギーに相談したところ、彼から受けたアドバイスははたったの10分だったという。
そのセールスマンはそのアドバイス通りのことを実践したところ、1年後にはトップセールスマンになった。
そのアドバイスとは…
「相手の自己重要感を高める」こと。
すなわち、「人を立てる」こと。
自己重要感とは…
「自分は重要な存在であると思われたい」
「他人から能力を認めてもらいたい」
「他人よりも優れていたい」
「周囲の人から尊敬されたい」
(以上本書より要約)
自己重要感と真逆にあるのが、存在の「無視」。
人は、存在を無視されると、生きているのがつらくなるほどの焦燥感(しょうそうかん)にかられる。
だからこそ、自己重要感を満たすことは大事。
最も自己重要感が満たされる言葉が、「あなたがいてくれていてよかった」、「あなたのおかげで」と感謝される存在になること。
「自分はまだまだ世の中の人から必要とされている」
感謝される存在を目ざしたい。 |
|