2016.1.21 |
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予想外の解決法 |
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木村尚義氏の心に響く言葉より…
ある人が、合コンで集金係をやると名乗り出ました。
集金なんて面倒なだけですから、誰もやりたがりません。
「やりたければ、どうぞ」ということになる。
結局、この人は、支払いをカード払いにしてポイントをもらってしまいました。
あるいは、こんな例もあります。
お正月セールで売られる「福袋」。
毎年、この袋を買うために、開店前のデパートには長い列ができます。
しかし、寒空の下、じっと店が開くのを待っているのは大変です。
そこで、ある人は、代わりに列に並んで買い物をする「福袋購入代行業」を始めました。
あなたの目の前に、ある「問題」が発生したとしましょう。
その解決策を考えなければいけません。
じっくり時間をかけて、地道に解決していく方法もあります。
でも、ちょっとした発想の転換で、楽にゴールに到達できる方法があるとしたら?
「コロンブスの卵」のように、誰も思いつかないけど、誰にでもできる簡単な方法があるとしたら?
その「ずるい考え方」を実践した人は、正攻法によって長い順番を待つことなく、いち早く「成功」という果実をもぎとることができるかもしれません。
●常識にとらわれず、自由な発想を可能にする考え方。
●最短ルートで問題を解決する考え方。
●お金や時間をかけずに目的を達成してしまう考え方。
それが、「ラテラルシンキング」という思考方法なのです。
このラテラルシンキングは、人をダマしたり、あざむいたり、不当な手段を実行するための思考法ではありません。
予想外で、斬新で、画期的で、しかもいち早く問題を解決してしまう考え方。
まわりの人が「あんなふうにやれば良かったんだ」とガックリし、思わず「ずるいッ!」と足を踏みならすような考え方なのです。
『ずるい考え方 〜ゼロから始めるラテラルシンキング入門〜』あさ出版
ムダなものに新たな価値が見つかる例として、こんな話が紹介されている。
「北国では、冬になるとたくさんの雪が降ります。
除雪できたとしても、次は集めた雪をどうするかという問題が残ります。
かつて、札幌市の中心にある大通公園は、町中に降った雪の集積所になっていました。
とけるまではただ邪魔なだけなので、とにかく広い場所に集めてしまおうということだったのでしょう。
1950年、捨てられた雪を使って、市内の中学生、高校生らが雪像6基を制作しました。
これがきっかけとなって始まったのが、有名な「さっぽろ雪まつり」です。
毎年2月は、北海道への旅行者が激減する時期です。
そのため雪像は、市にとっても重要な観光資源になりました。
厄介な存在だった雪を「観光の目玉」という価値に変えたのです。
その結果、今では雪像をつくる雪が不足し、各地からトラックで輸送するまでになっているそうです」
またこんな例もある。
アメリカのある大富豪のもとに、若い起業家が訪ねてきました。
「自分の事業に資金を援助してほしい」と言うのです。
大富豪は首を縦に振りませんでしたが、奇妙な提案をします。
「わたしは君の事業に援助はしない。その代わり、一緒に証券取引所を歩いてあげよう」
超大物と一緒に歩いている若者を見て、誰もが、「あの大富豪と並んで歩いているなんて、きっとすごい人物に違いない!」と驚きます。
その噂が広まり、この起業家のもとには多くの資金が集まったのだとか。
ラテラルシンキングについて考え方には次のようなものがある。
「最小の力で最大の効果を出す」(てこの原理で発想)
「相手の力を利用する」(弱者が生き抜くため)
「異質なもの同士を組み合わせる」(組わせで新しい価値を作る)
「先の先を読む」(目先の利益を追求しない)
「ムダなものを捨てない」(タダのものを生かす)
「マイナスをプラスに変える」(「ダメな部分」に隠れている宝物を探す)
以上、同書より。
『宝物は意外なところに埋まっている』
固定観念にとらわれず、自由な発想をしたい。 |
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