2016.1.19 |
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十年偉大なり、二十年畏るべし |
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伊那食品工業、塚越寛氏の心に響く言葉より…
カー用品チェーン「イエローハット」の創業者である鍵山秀三郎さんとは、かつて共著をつくったこともあり、親しくさせていただいています。
鍵山さんの「凡事徹底」という言葉はよく知られており、私もたいへん共感しているところです。
さらに鍵山さんは、平凡なことでも長く継続していくことによって、それが大きな力となり、やがては「非凡」の域に達するということもおっしゃっています。
また、「十年偉大なり、二十年畏(おそ)るべし、三十年歴史なる」という言葉をどこからか引用されて、継続の大切さを強調されていました。
続けることの偉大な力を、私たちは強く自覚する必要があります。
そして、「これだ」と思ったことは、仕事でも何でも、とにかく長く続けていくことです。
挫折をしたり、失敗をして夢をあきらめたりする人がいますが、その多くは「続けられなかった」ことに敗因があるのではないかと思います。
寒天という地味な世界で、長年コツコツと研究開発を続けてきたおかげで、伊那食品工業は業界のトップに立つことができました。
決して天才集団などではありません。
ただひたすら粘り腰で継続してきた結果です。
まずは十年続けてみましょう。
知らないうちに、平凡だった自分がキラリと輝き始めているはずです。
『幸せになる生き方、働き方』PHP
伊那食品工業では、社員に対してこう教えているという。
「公共の駐車場に車を置くときには、施設の出入り口からいちばん遠い場所に駐車しなさい」と。
なぜなら、病院でもスーパーマーケットでも、出入り口から近い場所には、体調の悪い方、お年寄り、体に障がいのある方などが駐車したいと思っているから」(同書より)
他人への思いやりや、公を大事にするという精神を、実践で示すとそうなるからだ。
どんなに素晴らしい知識があっても、どんなに高邁(こうまい)な哲学を語ろうと、それを実践しなければそれを知らないのと同じ。
そして、その実践も長く続けなければ本物にはならない。
継続こそが、凡人が、唯一、遠くに行ける道だからだ。
「本物は続く、続けると本物になる」(東井義雄)
「十年偉大なり、二十年畏るべし」の気持ちで、実践を重ねたい。 |
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