2015.12.16 |
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失敗すると、ネタが増える |
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本田健氏の心に響く言葉より…
以前、私が参加した4週間にわたって行われるワークショップで、「過去を完全に受け入れる」というテーマを扱ったことがありました。
過去の自分の失敗、トラウマをコメディーショーにするというものでした。
おもしろそうなだと思ったものの、いざ6人のグループに分かれたら、どんよりしてしまって、誰も口を開かなくなりました。
気を取り直して、メンバー全員が過去の失敗やトラウマに関して話そうとしてみたものの、しんみりしがちで、とてもコメディーのようにはなりません。
一人が勇気を出して、自分の恥ずかしい失敗の話をしてから流れが変わりました。
お互いに支え合って、失敗の話をしているうちに、過去の大失敗だと思っていたことが、どこか、とてもおかしく感じられるようになりました。
若いときに起業で大失敗した老年の男性。
駄目な男に貢いで、お金を損した若い女性。
離婚してウツになった中年の男性。
誰にも言ったことがなかった話をするうちに、みんな徐々にですが、過去の自分の人生を受け入れられるようになっていきました。
数週間かけたので、過去の痛みや悲しみが癒されていったように思います。
ワークショップが終わるころ、順番に自分の人生のトラウマをおかしく扱う寸劇を披露することになりました。
最初は、何とも言えない緊張感がありましたが、次第に笑いがではじめ、最後のころには、みんな笑いと涙でぐちゃぐちゃになりました。
自分の失敗をおもしろおかしく話せるようになる過程で、失敗をいろんな角度から見られるようになりました。
必ずしも、そんなに悪いことではなかった。
恥ずかしいと感じていたけど、みんな体験しているのです。
視点を変えたら、けっこう笑える話ばかりです。
自分で笑い飛ばせるようになって、失敗が怖くなくなりました。
なぜなら、失敗しても「ネタが増えた!」と思えるからです。
私の講演でも、アメリカの誰でも受かる運転免許の試験に落ちた話などをすると、とっても喜ばれることが多く、人は失敗の話を聞くのが好きなのだと実感します。
あなたも、とっておきの話をいくつか用意してみましょう。
《人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である》(チャールズ・チャップリン)
『落ち込んだときに勇気がでる49の言葉 (PHP文庫)』
多くの人は、大失敗したとき、自分を責めてしまう。
「なぜあんなことをやらかしてしまったのか」、と。
しかし、責めれば責めるほど、気分は落ち込みダメージは大きくなる。
失敗したときには「ありがとう」と、言葉を発するといい、という。
「ありがとう」という言葉には、「許し」と「癒し」の薬効があるからだ。
責めずに、許すことで、自分を認めることができ、その失敗を受け入れることができる。
受け入れることができれば、それをネタにして笑い飛ばすことができる。
失敗しても「ネタが増えた」と思える人でありたい。 |
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