2015.12.2 |
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動作が先、気持ちが後 |
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サンリ社長、西田一見氏の心に響く言葉より…
こんな話を聞いたことはありませんか?
「悲しいときには、無理にでも笑ってごらん。そうすると悲しみが薄れてくるから」
不思議なもので、悲しみは本当に薄れてくるのです。
なぜか?
笑うことにより、口角がキュッと上がり、頬の筋肉が刺激されます。
これに脳が反応して、マイナス感情がプラス感情に変わるからです。
つまり私たちは、笑いながら悲しみ続けることはできません。
人間の感情は、動作と密接に結びついているのです。
他の動作についても、同じことが言えます。
私たちは、空を見上げながら悲しみ続けることはできません。
なぜなら、上を向く動作は、気持ちが明るくなる動作だからです。
坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」は、悲しみを癒すのに最高のアイデアを提示しているのです。
逆もしかりです。
私たちは、肩をがっくり落とし、うつむきながら、元気になることはできません。
体を丸め、下を向く動作は、気持ちが暗くなる動作だからです。
このように、動作(ポーズや姿勢や表情)は、私たちの感情に強烈な影響力を持っています。
ほんのちょっとした動作でも、大きな影響を与えます。
例えば、あなたが無意識のうちに取ってしまっているマイナス動作はありませんか?
●残業が決まった瞬間、思わず「ハァ」とタメ息をついてしまう…。
●面倒くさい仕事を頼まれ、思わず「チェッ」と舌打ちをしてしまう…。
●改札でモタモタしている人を見て、思わず眉間にしわを寄せてしまう…。
●誰かに腹が立っているとき、わざとその人を視線に入れないように行動してしまう…。
●電話の内容に腹が立ち、思わずガチャンと乱暴に電話を切ってしまう…。
いかがですか?
誰にでも、1つや2つ思い当たるマイナス動作があるはずです。
けれども、残念ながら、そのマイナス動作はイヤな気持ちを消してはくれません。
それどころか、あなたのイヤな気持ちをあなたの脳に何度も確認させ、あなたをますますイヤな気持ちにさせるだけなのです。
ここで注意したいことが2つあります。
1つは、言葉やイメージと比較すると、動作というのは自覚しにくいものだという点です。
今、自分の表情がどうなっているか、今自分がどんな姿勢を取っているのか、意識を向ける習慣を身につけないと気づけないからです。
もう1つは、周りの人にはよく見えるということです。
あなたがブスッとした表情で、頬杖をつきながらメールを読んでいれば、「ああ、あの人は今、機嫌が悪いんだな」と誰でもわかります。
そして、そのイヤな気持ちは、周囲の人たちにも見事に伝播してくのです。
『イヤな気持ちは3秒で消せる!』現代書林
西田氏は、イヤな気持ちを解消するには、後先を逆にするといい、と言う。
「つまり、『動作が先、気持ちが後』ということ。
得点が決まったから、ガッツポーズをするのではなく、先にガッツポーズをしてしまう。
そして、得点を取るのにふさわしい気分を先取りする」(同書より)
先に、「ラッキー!」と、楽しそうにスキップする。
先に、「やった!」と、ニコニコしてジャンプする。
先に、「大丈夫!」と、優しく自分の胸を叩く。
先に、「すばらしい!」と、自分に拍手する。
先に、「絶好調!」と、背筋を伸ばし上を向く。
先に、「ツイてる!」と、ガッツポーズする。
どんなときも、機嫌よく過ごす人でありたい。 |
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