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2015.9.17

考えない工夫とは


浜松医科大名誉教授、高田明和氏の心に響く言葉より…

悩み、後悔、過去に受けた仕打ちへの怒り、憎しみ、悲しみ、未来への不安など、心に重くのしかかるものを抱きながら生きている人が多いと思います。

それを回避して心が楽になるには過去や未来のことを「考えない」のがいちばんです。

しかし、「考えない」ことは容易ではありません。

「考えない」ということはいつも考えないということではないのです。

考えないだけなら、眠ればよいのです。

ブッダも「考えない工夫」は石のようになれということではないとして、当時、苦行によって無念無想になろうとしていた修行者たちを批判されました。

ブッダ自身も最初はそのような境遇をめざしたのですが、それが心の安泰をもたらすものではないことに気づかれたのです。

「考えない」というのは、たとえば仕事など、ほかのことをしている最中にいろいろ思い出したり、考えたりして心を乱さないということです。

友人との語らいのとき、あるいは楽しかるべき家族団らんのときなどに、集中できず、上の空になってしまっておもしろくない思いをしないということです。

江戸時代中期に活躍し、日本の禅宗の中興の祖とされる白隠禅師は「道中の工夫は静中の工夫にくらべ百千倍勝る」といっておられます。

「道中」とは仕事中ということ、「工夫」とは考えないようにすること、「静中の工夫」とは座禅の最中に考えない工夫ということ。

つまり日々の生活や仕事中に考えないようにすることは、座禅の最中の考えない工夫よりもずっと勝っているということです。

仕事、あるいは団らん、あるいは人とのつき合いなどがうまくいゆくには、そのとき、心ここにあらずではいけません。

余計なことで心を乱さないことが大事だから「考えない」ことが大切になるのです。

『人生の目的は「心が楽になること」』新講社


たとえば、誰かと話をしている最中に急に、相手が携帯をいじりだしたり、外の景色を見ていたとしたらどうだろう。

自分の話は何も聞いていないな、自分はないがしろにされているな、と感じる。

誰かと会っているときは、その話題に集中し、その場を楽しむこと。

即今という、「ただ今」に集中すること。

「喫茶喫飯随時過(きっさきっぱんときにしたがってすぐ)」という禅の言葉がある。

お茶を飲むときはお茶を、食事をするときは食事を、目の前に出されたものをただ無心に味わう。

「心ここに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食らえどもその味を知らず」という『大学』の中の言葉も同じだ。

心がここにないとき、上の空のときは、どんな素晴らしいものを見ても見逃してしまうし、それがあったことさえ気づかない。

どんなにいい話を聞いても耳に入ってこないし、どんなに美味しいものを食べてもそれを味わうことができない。

「考えない工夫」とは、何か一つのことに没頭(ぼっとう)すること。

仕事に没頭しているときは、余計なことは考えない。

心が、上の空だったり、ふわふわして集中していない時は、余計なことを考えてしまう。

目の前のことに集中し、そこに全力を尽くしたい。


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