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2015.8.14

神様はどういう人を応援したくなるか


小林正観さんの心に響く言葉より…

スポーツは、とくに「さわやかさ」が要求されるものです。

ところが、勝負にこだわるあまり、「美しさ」や「さわやかさ」を忘れてしまうことがあります。

基本的な「さわやかさ」を失ってしまう人がいます。

勝ち負けに固執して、美しくない、さわやかでない行為を見せてしまうことがあります。

神様はどうもそういう人をあまり応援したくないようなのです。

ある強い力士がいました。

その力士は「相撲は喧嘩だ」と言い、土俵を割って力を抜いた相手の力士を土俵下に突き飛ばすという事例がよく見られました。

印象としては、さわやかなものではありません。

強いには強かったのですが、あまり美しい土俵態度とは言えませんでした。

ある事件が起き、もっとも本人は、「理不尽な」と思っているでしょうが、その結果として力士を辞めることになってしまいます。
土俵とは関係のないことで問題を起こし、辞めざるを得ないような形になったのでした。

スポーツの世界では勝ち負けよりも「さわやかさ」というものを実現させなくてはいけません。

それを見せることがスポーツの選手に課せられた課題なのです。

勝つために選択した手段があまり美しいものではなかった、さわやかなものではなかったという場合には、神様は味方をしないようです。

その人を応援するということをしたがらないようです。

ルールに則り、鍛錬した肉体や技術を駆使して勝敗を競うゲーム、それを「スポーツ」と呼ぶのですから、そこで勝敗を争って当然ですが、勝敗にこだわるあまり、あまりにも美しくない姿を見せると、それはかえってマイナスになります。

スポーツ選手は、さわやかであること、勝敗を競っているけれども、勝敗にこだわらない美しい姿を見せることが重要です。

さて、わかりやすいようにスポーツを例にとりましたが、実は人間すべてにその「さわやかさ」が関わってくるのです。

仕事や商売も同じこと。

お金や売上にこだわるあまり、人が眉をひそめるようなやり方を宇宙は好まないようです。

阪神大震災のときに一杯5000円のラーメンを出したラーメン店がありました。

大震災のあとはお店もなく食べる物もないので、多くの人がそのラーメン店に並びました。

ところが、半年経ったあとは誰一人として行かなくなったといいます。

しばらくしてその店は倒産し、店をたたんだということでした。

たしかに店がなくて食べるものがなければ、一杯5000円でもお客さんは来たでしょう。

しかし、そういうときほど人間性を問われます。

そこでお金を稼ごう、仕事を成功させようと思った結果、人間としての基本的な「さわやかさ」というものが忘れ去られていたのかもしれません。

美しい商いの行為ではなかったように思います。

そういう状況を神や宇宙は応援しないように思います。

『運命好転十二条』五月書房


日頃の態度や行動が「美しい」「さわやか」と思われる人は、謙虚さ、人のせいにしない、言い訳をしない、というつまり、卑怯(ひきょう)なことをしないというような資質を持っている。

反対に、「見苦しい」「あさましい」「カッコ悪い」と思われる人は、傲慢(ごうまん)、偉そう、人のせいにする、言い訳が多い、という、卑(いや)しさがある。

「国家の品格」を書いた藤原正彦氏は、日本の国柄には、「私より公を尊重する」「惻隠(そくいん)の情を持つ」「卑怯なことはしない」「恥を知る」というような価値観があるという。

惻隠の情とは、弱者、敗者に対する涙であり、卑怯を憎む心とは、どんな理由があろうとも大勢で一人の人をやっつけては駄目だということである。

つまり、同情、共感、思いやりの心、そして凛(りん)とした美しさ。

神様が応援したくなるような人…

美しく、さわやかな生き方をしたい。


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