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2015.7.11

ママを守るために生まれてきたよ!


池川クリニック院長、池川明氏の心に響く言葉より…

弟に順番を譲ってもらったというお兄ちゃんの証言です。

現在6歳になる長男が、言葉をしっかり話しはじめた2歳半ごろに、次男をおなかに授かりました。

私のおなかに次男が着床するかどうかという時期に、とつぜん「ママのおなかに赤ちゃんがいる!」と、長男が言いだしました。

まさか、と思いつつも、2週間後に検査をすると陽性!

そして、妊娠を言いあてたころから、長男が胎内記憶らしきことを話しはじめました。

最初のうちは「ママのおなかの中は暗かった」とか、「おなかの中にいたとき、ママの声が聞こえた」などのお話でしたが、だんだん生まれる前にいた世界のことを話すようになりました。

「ぼくがお空の雲の上にいたとき、おじいさんが『どの人にする?』って聞いたの。

ぼくは雲の下をのぞき込んで、『あの人がいい!』と言って、ママを指したの。

そのときに、隣にいた男の子もママを指したの。

でも、『ふたり一緒は無理だよ。どっちが先に行く?』と、おじいさんが言ったから、『ぼくが先がいい!』と、答えたの。

隣にいた男の子も、『いいよ!』っと言って、笑ったの。

だから、ママのところにぼくが先に来たんだよ!」

「どうしてママを選んだの?」

と、私が聞いてみたら、

「とっても楽しそうに笑っていたから!」

と長男は答えました。

ご長男が話したように、「とても楽しそうだったから、お母さんを選んだ」というのも、子どもたちがよく口にする理由のひとつです。

これに関連して、子どもたちがお母さんを選ぶ理由を、少しさぐってみることにしましょう。

先にも少し触れましたが、お母さんを選んだ理由のナンバーワンは、「優しそうだったから」です。

「優しいから」ではなく「優しそうだったから」というところがポイントかもしれません。

というのも、「空の上から見たときは優しそうだったけれど、生まれてみたら違ってた」と話す子が少なからずいるからです。

そして、優しいお母さんにつづいて人気があるのは、泣いていたり寂しそうだったりして、生きるのが辛そうなお母さんです。

普通に考えれば、優しくて明るいお母さんのほうがいいように思えますが、なぜ子どもたちは泣いているお母さんをあえて選ぶのでしょうか。

私の知人のお子さんに、りゅうのすけくんという男の子がいます。

りゅうのすけくんのお母さんはシングルマザーで、妊娠を知ったときにはとても困惑し、中絶を考えたといいます。

でも、悩んだすえに産むことに決め、そして生まれてきたのがりゅうのすけくんでした。

りゅうのすけくんは、ちょうど5歳くらいになったとき、私の講演会にお母さんと一緒に来て、後ろのほうで聞いてくれました。

そうしたら、トコトコと前に出てきて、

「先生、ぼく、お話がしたい」

と言うのです。何を話すのかな、と興味津々で言葉を待ったら、

「お空の上には虹があって、虹を食べてた」

とか、いろんなことを話しはじめました。

そこで私が、

「りゅうのすけくんは、どうしてお母さんを選んだのかな?」

と聞いたら、

「お母さんが泣いてて寂しそうだったから。ぼくが来たら笑ってくれると思ったの」

そんなことを言いました。

このときお母さんは、後ろのほうで聞いていましたが、りゅうのすけくんの言葉に涙を流していました。

『ママを守るために生まれてきたよ!』Gakken


「親が勝手に生んだ」「親のせいでこんな性格になった」「親せいで今、何もかもうまくいかない」と、親のせいにする人がいる。

しかし、もし、仮に自分が、両親や家や国や環境、そして、母親を選んで生まれてきたとしたら、他の誰にも文句を言うことはできない。

胎内記憶を持つ子どもたちは、空の上に天国のようなところがあり、そこから地上を見て、母親を選ぶという。

自分の人生は、他の誰のものでもない、「この自分が選んで決めたシナリオ」と、肚の底から納得するなら、人の生き方は変わってくる。

そして、両親を大事にしようと思うようになる。

「ママを守るために生まれてきたよ!」

今一度、自分の生まれてきた意味を考えてみたい。


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