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2015.7.8

武道や稽古事を身につける

小林正観さんの心に響く言葉より…

人間がもっている「業」を消す方法が身近にあるのをご存知でしょうか。

それは、茶道、華道、柔道、剣道など、「道」のつくお稽古事をするということです。

お稽古をすることで、その人がもっている幼児性を直したり、わがままな性格を変えたりもできます。

日本人は、お茶の作法やお花の生け方はもとより、人を投げ飛ばしたり剣で切ったりすることまでも、「道」として精神的、哲学的に究め、また洗練された技術や作法にまで高めてしまいます。

日本人の心には、そのような繊細で奥深いものが隠されているのです。

お稽古事は、最初は問答無用の世界です。

まずお師匠さんのやることを、ひたすら真似ることからはじまります。

いちいち「なぜそうするのか」とは聞きません。

「なぜ左足から踏み出すのか?」「なぜ茶碗を持つ手は右で、左手の上に置くのか」などと聞かずに、黙ってお師匠さんのやるとおり真似をして、体で覚える期間がしばらく続きます。

この期間を「序」といいます。

「序」は、相撲の世界では最下位の階級である「序の口」の序です。

「序の口」という言葉は、相撲の言葉が一般的に使われるようになったもので、「その道の初心者で駆け出しの段階」ということを意味します。

「序」の期間が長く充実していればいるほど、基礎固めに時間が費やされるということで、その先の世界がより深まります。

多くの優れた作品を残した芸術家や役者は、この「序」の期間を大切に過ごした人たちです。

お師匠さんの真似からはじまって、毎日毎日、繰り返し習作(しゅうさく)したり、稽古に励んだりした結果、自分のスタイルを確立し、成し遂げることができたのです。

「気の充実」「気を練(ね)る」「成熟」という言葉があるように、長い「序」の期間に大成する素質が醸成(じょうせい)されるのです。

その結果、その人でなければ出せない作風や芸風が確立します。

この域に達したことを「破」と呼びます。

そして、自分のスタイルが確立したら、もう迷わずにどんどんその道を進むしかありません。

そのことを「急」といいます。

芸術の世界でも、武道や稽古事の世界でも、いったん自分のスタイルが確立して、その作品や芸や試合を見る人に感動を与えたり、周りの人々を楽しく、嬉しい、幸せな気持ちにさせたりして、人から喜ばれる存在になることが、「道を究める」ということなのだと思います。

人に喜びを与え、信頼、尊敬される人になるには、まずは問答無用の世界「序」からはじめるのが第一歩です。

この期間なくして、「破」や「急」には至りません。

そして、どの段階にまで達しても、自分の力や才能、努力だけでこの域まで来たのだと傲慢にならないことが大切です。

周りの人々や、目に見えない存在や力のおかげである…。

そういった謙虚な気持ちで生き、人に喜ばれる存在になることを目的としながら、人として生をいただいたことにひたすら感謝し、黙々と人生を歩む人は、神様から好まれて、さまざまな支援を受けられるようです。

日本には「お稽古事は、六歳の六月六日からはじめると良い」という言い伝えがあります。

生まれたときの荒々しい心(獣のような心)を、幼少期から思春期にかけて行う稽古事によって、生きる道に磨きをかけることができる。

このような考え方を日本人は持っていました。

さまざまな文化の神髄に、奥深さや気高さを持っている日本。

この国に、日本人として生まれてきたことを幸せに思います。

『「嬉しく楽しく、幸せになってしまう世界」へようこそ』廣済堂出版


仏教においては、業(ごう)は、三つあるという。

身業(しんごう)、口業(くごう)、意業(いごう)だが、それには、よい面(善業)と悪い面(悪業)の両面がある。

身業とは、身体に表れるすべての行動や動作のこと。その悪業としては、暴飲暴食、窃盗とか、暴力などがある。

口業とは、口から出る言葉。悪業としては、嘘をつくこと、グチ、泣き言、不平不満、悪口、文句などがある。

意業とは、心で思ったり感じたりすること。悪業としては、むやみに欲しがること、怒り、嫉妬、憤りなどがある。

これらの悪業を消すのに良い方法が、「道」のつく稽古事をすること。

つまり、自分の幼児性を取り去ることによって自分勝手な心を正し、礼儀作法や、我慢すること、他人を思いやる心、弱者をいたわる心、卑怯を憎む心などを身につける、ということ。

それは、品格を身につける、ということでもある。

日本人にとって、何か一つ、武道や稽古事を身につけることは、とても大事なこと。



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