2015.7.7 |
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仕事ができる人は心理学者 |
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内藤誼人氏の心に響く言葉より…
飲み会のとき、参加者全員が「そろそろお開きかな?」と思っているとき、自分だけワインや料理を注文しようとするような人は、たいてい嫌がられる。
場の空気が読めていないからである。
会議のとき、「もう、そろそろ終わりかな?」と参加者全員が心の中で思っているのに、最初のほうにすでに決定された案件を取り上げ、「この点は、もっと議論すべきだ!」などと口走る人も、やはり嫌がられる。
しかも、その発言が的外れであるほど、彼は嫌われることになる。
仕事が出来る人は、周囲の顔色をよく読む。
その意味で、仕事ができる人は心理学者であるといってもよい。
彼らは、人の心を読むのが実にうまいのである。
「ははあ、部長はこの意見に賛成なのだな」
「なるほど、社長は、心の中ではこの案に反対しているらしい」
「ふ〜ん、このクライアントは、B案よりA案に興味があるようだぞ」
そういう判断が瞬時にできる人ほど、仕事はうまくいく。
人の心を読むスキルは、仕事で成功するかどうかで、非常に大きな影響力を持つ技術だといってよい。
人の心が読める人ほど出世し、読めない人はど出世できない、というデータがあるのだ。
米国インディアナ大学のジョージ・ドレハーは、ある大手石油会社において、平均26歳の社員にいろいろなテストを実施した。
そして、15年後に再調査をし、どんな能力が昇進を予測できるのかを調べさせてもらった。
その結果、15年後の昇進を予測できるのは、「人の心を読む能力」であった。
人の心を読める人ほど、なぜ出世するのか。
人の心が読めれば、相手の気持ちを逆なでするようなことはなくなるから、心地よく付き合うことができる。
また、人の心を読むのがうまい人は、相手が喜んでくれそうなことを、あらかじめ先回りしてやっておくこともできる。
「資料をファイルにして準備しておけば、上司が喜んでくれるだろう」ということが先読みできれば、命じられなくとも関連する資料を調べて用意しておくだろう。
すると、上司からファイル作りを命じられても、すぐに出すことができる。
こういう人は、上司にとってはとても使える部下である。
人の心が読めない人は、人との衝突が多くなり、イライラさせることが少なくない。
そういう人は、出世もできないし、給料もあがらないのである。
『電車のハシに座る人は、成功できない』大和書房
セブンイレブンの鈴木敏文会長は、『「顧客のために」と考えるのではなく、「顧客の立場」で考える』という。
相手の立場に立って考えることができなければ、「自分に都合よく」、「独善的に」、「身勝手に」考えてしまう。
つまり、相手の気持ちがわからない人、場の空気が読めない人、ということ。
相手の立場に立つことは、自分を冷静にながめ、客観視する訓練になる。
自分のことや自分の利益しか考えていない自己中心的な「利己の人」は、人の気持ちを察することはできない。
逆に、いつも人を喜ばせようと考えている「利他の人」は、人の気持ちを察することができる。
「仕事ができる人は心理学者」
常に、相手の立場に立ち、人を喜ばせる人でありたい。 |
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