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2015.6.29

川は曲がっているからいい

大越俊夫氏の心に響く言葉より…

こんな話がある。

北海道の釧路湿原に釧路川という川が流れている。

もともとは湿原の中をゆったりと蛇行する雄大な川だったが、あるとき上流の森林の木を伐採し、それを筏(いかだ)にして下流に流す計画が持ち上がった。

筏を効率的に流すためには川はまっすぐなほうがいいということで、川を直線化する工事が行われた。

その結果、どうなったか。

蛇行することで保たれていた湿原の環境が悪化し、乾燥化が進んでしまったのである。

この過失を取り戻すべく、いまは川の再蛇行化が検討されているという。

同じような話は戦後の日本のあちこちに転がっているから、合理主義の行き着く先はおおかたこんなところだと思える。

直線はスピーディだから正しく、曲線は遠回りだからまちがっているという、しごくうすっぺらな思想がもたらした害毒だろう。

怖いことに、その合理性の毒は教育にも及んでいる。

一時間で解いていた問題を三十分で解いたから二倍頭がよくなった。

そんな直線的効率性が戦後教育の主要なものさしとなってきた。

近ごろは、親子のあいだも合理主義である。

「あなたにはこれだけお金をかけたのだから、いい学校へ行ってもらわなくては困る」。

費用対効果という合理性を親子関係にまでもちこんでいる親が多い。

教える、学ぶ、育つ、伸びる。

こんな成長に関する「動詞」は本来、速度に換算できるものではない。

合理のものさしで測れるものではないのだ。

しかるに私たちは、生まれたときから、「まだ、おっぱいやってるの?」「まだ、おむつが取れないの?」という成長競争を始めている。

まだ歯が生えない、まだ立たない、まだ歩かない。

まるで成長の遅いことが悪いこと、許されないことであるかのようである。

つまり、「命」をはぐくむ手、見守る目すらが、速度や効率の毒におかされていて、しかも、そのことに気づいていないのである。

所要時間を半分に短縮したら、生きる速度が二倍になって、人生が二倍忙しくなるだけかもしれない。

寿命を半分に削るだけかもしれない。

しかも経済原理や合理主義の甘い蜜が、その危険性から私たちを盲目にしているのだ。

速度がそんなに大事なら、人はどうせ死ぬのだから、生まれて三日くらいで棺桶に直行するのがいちばん合理的ではないか。

そんな憎まれ口をたたいてみたくなるほど、合理神話は社会や人びとをむしばんでる。

『その弱みこそ、あなたの強さである どん底へ落ちてから人生の本番が始まる』PHP


ゴルフは、うまくいかないから楽しいのだ、という。

毎回毎回、すべてのコースで、どんな打ち方をしても、一つの失敗もなく、思いどおりのスコアがでたら、つまらなくなって誰もやらなくなる。

ゲームの楽しさの本質は、不合理で、ムダがあって、時間がかかり、一直線ではいかず、遠回りをするからこそ楽しい。

人生においてもこれは同じで、うまくいかないことがあるからこそ、そこに面白さがある。

病気があるから、健康のありがたみがわかるように、つまらないことも、ムダなことも、不合理なことも、遠回りも人生には必要なのだ。

「川は曲がっているからいい」

人生には時に、遠回りも必要だ。



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