2015.6.24 |
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すべては必要、必然 |
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川北義則氏の心に響く言葉より…
プラス思考という言葉は、知らない人がいないほど普及したが、正しい理解をしている人ばかりではないようだ。
「何でもよいほうへ考えればいいんでしょう」という人がいるが、決してそうではない。
経営コンサルタントだった故・船井幸雄氏が、生前、実にうまい表現をされていた。
「どんな出来事でも、自分の身に起きたことは、すべて必要、必然として受けとめるべきである」
これが究極のプラス思考であると思う。
たとえばガンで「余命半年」と宣告されたとする。
その事実を「自分にとって必要、必然」と受け止めることが、真のプラス思考の考え方なのである。
そこから先は考慮の外である。
これは、あきらめだろうか。
いや、決してそうではない。
ガンでさえ「自分がよりよく生きるために必要なことなんだ」という覚悟が、ときに奇跡的な治癒例を呼ぶ。
プラス思考の反対はマイナス思考である。
何でも悪い方へと考える。
ガンと宣告されたわけでもないのに、咳(せき)が止まらないと「自分は肺ガンだ」と思うのがマイナス思考である。
人はマイナス思考にとらわれることのほうが圧倒的に多い。
意識しないで、どちらの考え方に傾くかを調べると、七割はマイナスに考えるという。
人間の運命はしばしばその人の考えた通りになるから、マイナス思考にとらわれてばかりいると、それが現実化する恐れが多分にある。
間違ったプラス思考では、少しも心は安らぐことがない。
一種の嘘を無理やり信じ込ませようというのだから、むしろストレスが強くなる。
もう偽物のプラス思考につきあうのはやめよう。
「すべては必要、必然」と受けとめることだ。
不思議なことにこう思い切ると、なぜかすべてが好ましい方向へと動き出す。
なぜだかわからないが、そうなのだ。
『「いい加減」なのに毎日トクしている人 「いい人」なのに毎日ソンしている人』PHP研究所
トラブルや、つらいこと、困難なことに出合ったときの正しい対処法は、それが「自分にとって必要、必然」と考えること。
するとザワザワした気持ちがおさまり、やがて、落ち着き、元気が出てくる。
「落ち着く」という言葉は、どん底まで落ちれば、底に着くということ。
底に着けば、動揺も収まり、心が落ち着く。
つまり、「自分にとって必要、必然」そして「最善」であると考えること。
「全面肯定する」ということでもある。
すべてのことは、自分にとって必要、必然。 |
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