2015.6.17 |
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人間の価値は他人が決める |
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野村克也氏の心に響く言葉より…
人間という生き物は、自己愛で生きている。
誰しも自分がいちばんかわいい。
したがって、自分に対する評価はどうしても甘くなりがちだ。
「自分はすごくがんばっている」「こんなに大きな成果をあげた」と自分をほめてやりたくなる。
けれども、他人もそう思ってくれなければ、それはたんなる自己満足にしかならない。
言い換えれば、人間の価値は他人が決めるのである。
他人の評価こそが正しいのだ。
自分の評価が正しいと信じ込んでしまえば、自分を甘やかし、低いレベルでの妥協(だきょう)を生む。
評価されない原因を「見る目がないあいつが悪い」と、自分ではなく他人に求めるようになる。
それではひがみ根性だけが増大し、何の成長ももたらさない。
そうならないためには、評価は他人がするものだと肝(きも)に銘(めい)じるとともに、「自分はまだまだ」とつねに自戒することだ。
そうすれば、おのずと他人の評価も上がるはずである。
『ノムラの教え 弱者の戦略99の名言』講談社
どんなに素晴らしい商品であっても、その価値が人に伝わらなければそれは無いのと同じ、とはよく言われることだ。
同様に、寝る間も惜しんで必死に頑張っていようと、他人がその価値を認めなければそれは無いのと同じ。
「私はこんなに頑張っているんです」「オレって能力あるんです」などと自慢する人ほど、他人からみて滑稽(こっけい)でイタイ人はいない。
反対に、人一倍の努力家なのにそんなそぶりはまったく見せず、いつもニコニコと楽しそうに生きている、それでいて商売が上手だったり、抜群の成績を残している、などという人はカッコよくて魅力があり、まわりの評価も高い。
もし今、評価されていないと感じるなら、それは自分の努力や実力が足りないということ。
誰もが認めざるをえなくなるような、あふれるほどの魅力があれば、みな放っておかない。
他人の評価こそが正しいと、思い定めたとき、「自分はまだまだ」と謙虚になれる。
「人間の価値は他人が決める」と心に刻みたい。 |
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