2015.6.6 |
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あらゆるビジネスはショービジネス |
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リック・シーゲル&ダレン・ラクロア氏の心に響く言葉より…
ものを売るには、まずお客さんに興味をもってもらうのが第一歩だ。
ジョーダンズ・ファニチャーの店は、駐車場からして他の店と違っている。
駐車スペースを示す線が、ピンクのペンキで引かれている。
ほんの小さなことだが、お客さんはそこで「この店はどこか違うぞ」と思いはじめる。
顧客の興味を引くのは簡単なことではない。
忙しい生活をしている現代人は、リラックスして買い物を楽しむどころではないのが現状だ。
ニューハンプシャー州ナッシュアにあるジョーダンズ・ファニチャーでは、においを使ってお客さんをリラックスさせている。
この店に入ると、焼きたてのクッキーのにおいが鼻をくすぐる。
お客さんは思わずいい気分になって、リラックスしてくれるだろう。
他にも、ジョーダンズ・ファニチャーではさまざまな試みを行っている。
マサチューセッツ州エイボンの店では、週末には子供たちに無料風船サービス、そして商品受け取りカウンターではホットドッグを配っている。
さらに48人収容のアイマックス・シアターを併設し、映画を上映している(チケットの売り上げはチャリティに寄付される)。
また、ナティックにある別の店は、ニューオリンズのバーボン・ストリートを模したテーマパークのような造りになっていて、その町並や雰囲気が再現されている。
この店の店内には、なんとレストランまで併設されている!
ジョーダンズ・ファニチャーは普通の家具店とはひと味もふた味も違っている。
ジョーダンズ・ファニチャーには、オフィスに次のような標語が掲げられている。
「あらゆるビジネスはショービジネスだ」
人は一緒にいて楽しい人とビジネスをしたがる。
細かいことを言えば、会社の便箋(びんせん)のレターヘッドのデザインさえおろそかにすべきではない。
カラーのレターヘッドの会社もあれば、白黒のレターヘッドの会社もあるのはなぜか?
それはレターヘッドでさえ、その会社のイメージなるからだ。
つまり、あらゆるビジネスはショービジネスなのだ!
すばらしいショーを披露するか、お粗末なショーになるか、それは経営者であるあなたの手腕にかかっている。
バリーとエリオット兄弟の成功の基礎になっているものは何だろう?
それは信念だ。
バリーの場合、その信念とは、「ユーモアによって人は伸びる」「幸せな人は有能だ」「酢より砂糖を使ったほうが見返りが大きい」というものだ。
ダレンがバリーに、一番ユーモアの効果を感じるのはどんな面かと質問した。
バリーの答えは、「ユーモアはお客さんをリラックスさせて、商売をやりやすくしてくれる」というものだった。
「職場にユーモアを」というのはすばらしいコンセプトだが、それをどのように実践するかが大切だ。
我々は、一歩進んで「働くことそのものを楽しくする」ということを提案する。
ジョーダンズ・ファニチャーではそれを見事に実行している。
『笑って金持ちになる方法―ビジネスを成功させる最高のユーモア活用術』扶桑社
ITが進んだ現代では、ネットや通販で買えないものはほとんどなくなってきた。
その場所に行かなければ買えないものは、レストランやディズニーランドなど、人々を楽しませるエンターテイメントを提供する場だけ、と言ってもいいくらいだ。
「あらゆるビジネスはショービジネス」
だからこそ、あらゆるビジネスにショービジネスの要素を盛り込むことが生き残りの最低条件となる。
これは、何もビジネスの話だけではない。
ITやロボットテクノロジ―の進化により、かなりの職業が無くなる時代となった。
つまり、人にもショービジネスというエンターテイメント性が必要とされる時代が来たということ。
驚きや、笑いや意外性、といった、ITやロボットが持っていない、「人を楽しませる要素」が必要となる。
笑いやユーモアのセンスを磨きたい。 |
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