2015.5.17 |
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静かに心を整える |
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植西聡氏の心に響く言葉より…
投資は賭(か)けのようなものです。
成功して儲かることもあれば、失敗してお金を失ってしまうこともあるでしょう。
いや、どちらかというと、失敗する時のほうが多いのかもしれません。
ただし、「儲かることばかりではない。失敗することも多い」と頭ではわかっていながらも、いざ投資に失敗して大切なお金を失った時は、当事者とすれば強い精神的なショックを受けてしまうようです。
人と会いたくなくなるほど落ち込んでしまったり、投資会社の担当者に八つ当たりしてしまったり、といった状態になる人もいます。
ある男性も、投資で失敗してお金を損した経験があると言います。
その時、彼は大きなショックを受けました。
精神的にちょっとおかしくなるほど混乱してしまったそうです。
そんな精神状態で彼が考えたことは、「新しい投資をして、損を取り返したい」ということでした。
しかし、その新しい投資にあえなく失敗し、さらにお金を失うことになりました。
そんな彼は、「投資に失敗した時は精神的に混乱している。正常な判断力を失っている。そんな状態で『損を取り返したい』と新たな投資にお金をつぎこんでも、失敗を重ねる結果になるに決まっている。一度失敗した時には、平常心が戻るまで新たな投資を控えて静かにしているほうがいいのかもしれない」と言っていました。
まさに彼の言う通りではないでしょうか。
「損を取り返したい」という気持ちになるのはわかりますが、失敗した時こそ「静かにしている」のが一番の得策だと思います。
野生の動物は身体に傷を受けた時、その傷が治るまで動き回るのをやめ、じっと静かにしているそうです。
人間の場合、「精神的な傷」を受けた時は、その「精神的な傷」が癒(い)えるまで静かにしているのがいいのではないでしょうか。
『平常心のコツ──「乱れた心」を整える93の言葉』自由国民社
「休むも相場」
という、株の世界の言葉がある。
のべつ売り買いを繰り返していると、相場が見えなくなり、大失敗をしやすくなる。
だからこそ、休むのも相場だ、という。
この言葉は株の世界だけでなく、我々の仕事や日常でも言える。
大きな失敗をすると、それをすぐに取り戻そうとして、また別の失敗を重ねてしまう。
人生には山もあれば谷もある。
谷という逆境にあるときは、新しいことはぜすに自らの実力をたくわえるとき。
失意の時は、静かに心を整えたい。 |
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