2015.5.2 |
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感謝の思いを自分に課す |
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稲盛和夫氏の心に響く言葉より…
「禍福(かふく)はあざなえる縄(なわ)のごとし」ということわざがあります。
どういうことかというと、よいことと悪いことが織りなされていくのが人生というものです。
だからよいにつけ悪いにつけ、どちらの物事にも、感謝の気持ちを持って生きることです。
福がもたらされたときだけでなく、禍(わざわい)に遭遇したときもまた、ありがとうと感謝する。
しかし、そうはいっても、晴れの日にも雨の日にも、変わらず感謝の気持ちを忘れないということは、至難の業(わざ)です。
たとえば災難にあう。
これも修行だと感謝しなさいといっても、なかなかそんな気にはなれません。
むしろなんで自分だけがこんな目にあうのかと、恨(うら)みつらみを抱(いだ)くのが人の性(さが)というものです。
かといって物事がうまくいったとき、幸運に恵まれたときに、感謝の気持ちが生まれてくるのかといえば、これもそうではありません。
よかったらよかったで、当たり前だと思う。
それどころか、「もっと、もっと」と欲張るのが人間というものです。
必要なのは「何があっても、感謝の気持ちを持つ」のだと心に刻んでいくことです。
感謝の気持ちが湧き上がってこないときでも、とにかく感謝の思いを自分に課す。
困難であれば、成長させてくれる機会を与えてくれてありがとうと感謝し、幸運に恵まれたら、なおさらありがたいと感謝する。
そう思えるような感謝の受け皿を、意識的に自分の心に用意しておくようにします。
感謝の気持ちを持てれば、どのような場面でも、満足感を味わうことができるようになってくると思います。
そしてどんなに辛くても、常に明るい気持ちで理想を掲(かか)げ、希望を持ち続けましょう。
人生は素晴らしく、希望に満ちています。
不思議なことですが、人生がうまくいっている人は明るい心を持っています。
不平不満を言ったり、人を恨んだり、憎んだりしては、決して素晴らしい人生を歩くことはできません。
誰にでも明るい人生が開かれているはずです。
まずはそのことを信じ、誰にも負けないような努力を重ねていけば、必ず素晴らしい未来が待っていると思います。
『考え方ひとつで人生は変わる (100年インタビュー)』PHP研究所
安岡正篤師の言葉に「心の健康三原則」がある。
一つ目が、心中常に喜神を含む
二つ目が、心中絶えず感謝の念を含む
三つ目が、常に陰徳を志すこと
「喜神を含む」とは、どんなに苦しいことがあっても、心の奥の方には陽気で明るい気持ちがあること。神とは心の奥深くにある根本的なものを指す。
「心中絶えず感謝の念を含む」とは、何につけても感謝の気持ちを持つこと。
「常に陰徳を志すこと」とは、人知れず良いことをすること。人の喜ぶことをすること。
この三原則の根本にあるのは感謝だ。
感謝の心があるからこそ、喜神を含むことができるし、陰徳も積むこともできる。
「感謝の思いを自分に課す」
どんなときも、感謝の思いを自分に課したい。 |
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