2015.4.24 |
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世界の国歌 |
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徳永圀典氏の心に響く言葉より…
次は六カ国の国歌の歌詞を翻訳したものである。
歌詞を見てそれぞれどこの国か、みなさんは判定できるだろうか。
@「鍛えられし わがつわもの 攻めくる敵 討ち破り 断固と守る 尊き国わが祖国に栄あれ。 栄光の民よ 自由の祖国 結ばれしその誉れ 旗のかげで 導けよ勝利の為進めよや」
A「立て、奴隷となるとな、血と肉もて、築かんよき国。 立て!立て!立て!心合わせ、敵にあたらん、進め、敵にあたらん。 進め、進め、進め、進めよや」
B「ゆけ祖国の国民 時こそ至れり正義の我らに。 旗は翻る 聞かずや野に山に 敵の呼ぶを悪魔の如く 敵は血に飢えたり 立て国民 いざ矛とれ 進め進め 仇なす敵を葬らん」
C「おお神よ 我らが神よ 敵をけ散らし降伏させ給え 悪らつな政策と奸計を破らせ給え 神こそ我らが望み 国民を守らせ給え」
D「おお激戦の後に 暁の光に照らし出された星条旗が見えるか 夜どおし砲弾が飛びかった後に 我らの星条旗が翻っている。 自由な祖国 勇敢な家庭 星条旗をふれ 星条旗をふれ 戦闘がやんで微風が吹く中に 濃い朝霧の中 見え隠れしているものは何か これこそ我らが星条旗 神よ! 星条旗をふり続け給え 自由の祖国勇敢な家庭の上に」
E「君が代は 千代に八千代にさざれ石のいわおとなりて、苔のむすまで」
私は外国国歌の歌詞に興味があり、長い間求め続けてきた。
「君が代」以外の国歌は、みんな、血腥(ちなまぐさ)く勇ましい軍歌調だと痛感されるのではないだろうか。
血とか肉とか敵と戦えとか、血に飢えた敵とか、実に戦闘的なものばかりの烈しいものである。
こういう国家の方針の下にこれらの国民は国家に忠誠を捧げており、戦闘を薦められている。
これでは戦争が絶えないのも仕方がないかとさえ思われる。
それに比して日本の国歌、「君が代」の歌詞の、何と平和でおおらかで悠久で格調が高く素晴らしいか、歴然とその違いが分かるであろう。
この歌詞は、今から約一千年前、醍醐天皇が紀貫之に命じて編集させた日本最古の歌集「古今和歌集」巻第七、賀歌の第三四三番、読み人知らず、として掲載されている「わが君は、千代にやちよに、さざれいしの いはおとなりて、こけのむすまで」がルーツである。
長寿を祈り願う祝い歌として人々に広く愛唱されていったもののようである。
上から強制して歌われたものではない。
しかも、作者は「読み人知らず」なので無名の民の歌である。
「わが君」とはあなたのことで、敬愛を込めた言葉である。
「君」は広く対者をいう。
万葉時代、そして現在も、皇居では毎年、「歌会始め」があり、老若男女、地位名誉に無関係に歌を募集し、入選者は皇室に呼ばれる。
こんな庶民的な皇室・王室は世界に無いだろう。
このように素晴らしい日本の国歌は世界に誇りうるもので、先祖の英知に感謝しなくてはならない。
ちなみに、六カ国国歌は、@ソ連 A中華人民共和国 Bフランス Cイギリス Dアメリカ E日本
『学校では決して教えなかった!! 日本人の誇りと自信を取り戻す33話』コスモ21
「君が代」の中の「君」を天皇だと言う人がいる。
しかし、天皇は、「大君」であって、「君」などと軽く表現することは、当時は畏れ多くて、とても言えなかったはずだ。
「君が代」を恋の歌、という人もいる。
なんとおおらかで平和な国歌だろう。
世界でたった一つの優しくて平和な国歌を大切にしたい。 |
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