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2015.4.16

自分を励ますためのおしゃれ

佐藤愛子氏の心に響く言葉より…

若い頃のおしゃれは、“美しく見せる”ことが目的である。

しかし中年のおしゃれは、人にどう見られるということよりも、心にハリを持たせ自分を励ますことに意味があるように私は思う。

私は夫の倒産で無一文になってから、赤い服を着るようになった。

それまでの私はどちらかというと地味好みで、黒か茶系統の服ばかり着ていたのだ。

それが急に派手になったので、人々は驚いて、

「ボーイフレンドでも出来たのではないか」

などといったが、下衆(げす)の勘ぐりとはまさにこういうことをいう。

昔むかし、斎藤別当実盛(さいとうのべっとうさねもり)は源義仲との戦いに七十三歳にして白髪を染め、錦のひたたれを着て出陣したという。

まさに私もその実盛の心境で、我と我が身を励まして苦境と戦い、勝つために錦のひたたれを身につけているのである。

“愛子のおんな大学”

『そもそもこの世を生きるとは―佐藤愛子の箴言集〈2〉』海竜社


斎藤一人さんは、「顔や髪にツヤを出し、明るい服を着て、キラキラ光るものを身につけると、運がよくなる」という。

外見が、明るく華やかになると、気持ちまで明るく華やかになってくる。

顔がくすんでいて、髪がバサバサでツヤがなかったら、暗くて、元気がなくて、不幸せそうな人に見える。

洋服やアクセサリーも同じ。

「我と我が身を励まして苦境と戦い、勝つために錦のひたたれを身につける」

外見を装うことは、ハッタリや見栄(みえ)を張るのとは違う。

心にハリを持たせ、自分を励ますためのおしゃれは必要だ。



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