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2015.3.30

自己演出の達人

柴田励司氏の心に響く言葉より…

ソニーの盛田昭夫さんとずっと一緒に仕事をしていた人が「盛田さんの一番すごいところは、強烈な自制心を持っていることだった」という話をしていた。

「ソニーという小さな町工場が世界的な企業になっていく過程で、盛田さんは日々、戦いの中にいた。それでも、相手が敵であれ味方であれ、いつどんなときでも盛田さんは笑顔を浮かべていた。不快なときであればあるほど、いい笑顔を見せた。それが『盛田スマイル』と呼ばれ、世界中に盛田ファンがたくさん増えて、盛田さんの夢の実現のための大きな力となった。あの笑顔は、すべて強い自制心による自己演出だったと思う」

トップリーダーたちは、みんな激しい戦いの中で、日々、業を煮やしたり、感情を揺さぶられる場面に遭遇したりしている。

しかし、その感情に左右されてしまっては、正しい決断もできないし、的確な施策も打ち出してはいけない。

いちいち感情を表に出していては、社員もお客も付いてこなくなる。

そこで、リーダーたちは自制心を働かせ、感情をコントロールする。

つまり、盛田昭夫さんと同じように、自己演出をしている人が非常に多い。

この場面では、どういう態度で、どういう表情をするのがベストか。

それをイメージしたうえで振る舞う。

そういう習性を身に付けているのだ。

リーダー職に就くようになったころ、そういう自己演出をしたほうがいいということは私も頭ではわかっていた。

しかし、生来の瞬間湯沸かし器。

すぐにキレてしまうような人間だったので、そうそう簡単に自制心を身に付けられるものでもなかった。

自己演出のポイントは、人それぞれであるが、もっとも手っ取り早い方法は、だれか具体的な人物をイメージすることだ。

尊敬する上司でもいいし、有名なビジネスマンでもいいし、映画やドラマの登場人物でもいい。

「自分も、あんなふうになりたいな」と思う人をイメージして、そのモノマネをすることから始めるというわけだ。

もう一つのポイントは、相手の顔をよく見ていることだ。

相手の顔は私の鏡。

相手がこわばった表情をしているときは、こちらもこわばっているもの。

こちらがスマイルを浮かべれば、相手も笑顔になる。

もちろん、言うまでもないことだが、自己演出はトップリーダーの専売特許ではない。

組織人であれば、あらゆる立場の人たちにとって有効な方法だ。

たとえば、上司に理不尽なことを言われて腹が立つようなときは「ここはダメな上司を受け止める寛大な部下で行こう」とイメージしてみる。

後輩をたしなめたり、励ましたりしなければいけないときは「ここは佐藤浩市みたいにカッコいい先輩社員で行ってみよう」とイメージしてみる。

もっとも、どのイメージのときも、やりすぎは禁物。

臭くならないように、あざとくならないように、トレーニングを重ねていけば、かならずそれなりに名優になれるはずである。

『遊んでいても結果を出す人、真面目にやっても結果の出ない人 (成美文庫)』成美堂出版


中村天風師の師匠であるカリアッパ先生は、病気療養中の天風師に対してこう語ったという。

「お前は、きょうはどうも頭が痛いとか、きょうは熱がありますとか言ってる言葉の後に、たとえ言葉に出なくても心のなかで思うだろう。

あーあ愉快だと思わない。

実に不愉快で何ともいえないいやな気持ちだ、と。

まして、普段よりよくない状態が体に現れてくりゃ、これがもとで死にゃしないかとか、もっと悪くなるじゃないかしらんというふうに、現実よりもさらに上を越した神経を使いやしないか。

それがいけないんだ。」

病気にとき、「頭が痛い」「気分が悪い」と口に出して言えば病気が少しでもよくなるなら別だが、言っても状況が変わらないなら、それは周りのテンションを下げ、気分を暗くするだけ。

これは、病気だけでなく、ビジネスや対人関係にも言えること。

嫌なことや辛いことがあったとき、愚痴や文句を言っても状況はよくはならないなら、言わないほうがいい。

感情のセルフコントロールができる人を「自己演出」ができる「自律した大人」という。

自己演出の最高のものは「笑顔」。

どんなときも笑顔をたやさない人でありたい。



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