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2015.3.23

覚悟

幻冬舎社長、見城徹氏の心に響く言葉より…

2014年11月10日、俳優・高倉健が永眠した。

高倉健死去に際し、所属プロダクションは彼が生前心に刻んでいた座右の銘を発表した。

「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」

なんと美しい覚悟だろうか。

高倉健は映画「南極物語」(83年公開)のオファーを受けた時、寿命を確実に縮めるであろう過酷な仕事を引き受けるべきか、決断を逡巡したそうだ。

迷いの袋小路に入り込んだ高倉健は、天台宗比叡山・酒井雄哉阿闍梨のもとを訪ねた。

酒井雄哉阿闍梨は、「千日回峰」と呼ばれる荒行を2回も達成している。

千日回峰の道程を聞くと気が遠くなる。

7年間の期限のうち1000日間を使って、比叡山の各峰を1日30キロのハイペースで踏破する。

700日の行程が終わった後には、9日間堂内に籠らなければならない。

この間、なんと食事も水も一切口にできないだけでなく、眠ることも横臥することさえも許されないのだ。

途中で命を落としても不思議はない恐るべき荒行を、雄哉阿闍梨は2度もやり遂げた。

その雄哉阿闍梨が、高倉健に先の言葉を送った。

高倉健は「南極物語」の長く過酷なロケに臨むにあたり、死を覚悟したのだろう。

悲壮な覚悟で千日回峰の如き厳しい仕事をやり切り、高倉健は日本映画史上に残る名作「南極物語」を完成させた。

僕はいつも「苦しくなければ努力じゃない」「憂鬱でなければ仕事じゃない」と口を酸っぱくして言っている。

往く道は苦しい。

仕事は憂鬱なことだらけだ。

苦しさと憂鬱に耐えて耐えて耐え抜き、精進を重ねて仕事をまっとうする。

暗闇の怖さにおののかず、思い切ってジャンプする。

こうして生が終わり、死を迎えれば悔いは少なくて済む。

一度この道を往くと決めたのならば、圧倒的努力によってとことんやり切る。

妥協すると決めたからには、とことん妥協して圧倒的に辛酸を嘗める。

人間はスーパーマンではない。

哀しみながら、傷付きながら、自分自身と向かいあうしかないのだ。

苦難に耐えることはあっても、人に安目を売らない。

やせ我慢を通し切る。

安目を売って楽をし始めたら、人生はバーゲンセールのように薄っぺらくなってしまう。

この身から噴き上がった血液を使って、僕は自分の旗印を染め上げようと思う。

血染めの旗を空高く掲げ、死へ向かって決然と歩んで行きたい。

『たった一人の熱狂-仕事と人生に効く51の言葉-』双葉社


「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」

これは、大無量寿経というお経の中にある言葉だという。

どんな苦難に出会おうと、それは自分を高めるための精進であり、たとえ、忍んで耐えるだけで終わってしまったとしても、悔いはない。

この道しかない、と覚悟を決めた人は強い。

逃げ道を考えることがないからだ。

そして、この道をとことん深く掘る。

「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うることなかれ、ただ一燈を頼め」(言志四録)

暗夜すなわち、今、自分の置かれている厳しい状況を嘆いても仕方がない。

自分の持っている一燈を頼りに、覚悟を決め、迷わずに、ただひたすら前に進むこと。

覚悟を決めた人は、強く美しい。



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