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2015.3.17

祝福の気持ちを持つ


上智大学名誉教授、渡部昇一氏の心に響く言葉より…

現代は、「一流の人」を目指すのが難しい時代であるように思う。

その理由の一つは、悪しき平等主義と嫉妬心の蔓延にあると私は考える。

平等の持つ本来の意味は、基本的人権、もっとわかりやすく言えば、神様や仏様の前では平等であるという意味の、根元的な意味の平等である。

だから、人間の能力や資質における平等というのでは絶対にないことは、子供でもわかるはずだ。

現代における嫉妬の典型は、テレビや新聞といったマスコミにおいて見ることができる。

正義にかこつけて、人のスキャンダルを用もないのに暴きたがるのがそれだろう。

特に、大したこともないのに、率先して下半身のことを暴いていい気になっているのを見るにつけ、その正義面に品性のなさを感じてしまうのである。

そこには、自分らと同程度の学歴なのに、このやろうという嫉妬心が見え隠れする。

嫉妬の炎が燃え上がるのは、他人が自分にないもの、自分が欲しているものをすでに持っているから嫉妬する。

自分に欠けているものを相手が持っているから起こる感情だ。

貧乏人が金持ちに嫉妬するのは、自分が欲しいと思っているそのお金を、金持ちはすでに持っているからだ。

だから、お金持ちは貧乏人に嫉妬しない。

嫉妬には必ずこのような構図が伴うため、嫉妬の炎はしばしば当のその対象を呪うという行為をまねきやすい。

貧乏人が金持ちに嫉妬した場合、「あいつ、いつか貧乏になればいいのに」と呪う気持ちがどこかに入り込んでしまうのである。

そうすると、どのようなことが起こるのか。

深層心理学的に言えば、呪った本人の頭の中に貧乏というイメージができ上ってしまう。

しかも、主語のないイメージとして定着するというのである。

誰それが貧乏というのではなく、貧乏というイメージだけが頭の中を占めるようになる。

そして結局は、この本人がイメージしたように、つまり、本当に貧乏になってしまうのである。

人を呪わば、穴二つというが、まさしくその通りになってしまうのだ。

この嫉妬の気持ちを遠ざける方法の一つは、「祝福の気持ちを持つ」ことである。

相手を祝福してやれば自分も高まるのではないか、ということだ。

例えば、事業に成功して非常に儲けた人がいたとする。

この人に対して「アイツ、うまいことやりやがって。でも、そういつまでも儲かるものではない。今度は失敗すればいいのに」とは思わないことだ。

これだと、失敗のイメージ・トレーニングになってしまうからだ。

そうではなくて、「あいつが儲かって良かった。自分もあやかりたいものだ」というふうに思えばいいのである。

『「勝ちぐせ」人生を生きろ!―一流人に学ぶ「自分の壁」攻略法』三笠書房


政治の世界も、官僚の政策も、マスコミの論調も、嫉妬心という視点から見ていくとよく分かる。

誰かを叩いたり、貶(おとし)めたりしようとしているときは、そこに嫉妬心が働いていることが多い。

スポーツの世界においても、相手チームや対戦相手の失敗を願うなら、それはやがて自分に返ってくる。

かつて、佐賀県の佐賀北高校野球部が夏の甲子園で優勝したことがあった。

全国から野球のエリートが集まる高校ではなかったが、なぜ優勝できたのか。

それは、試合中に「相手チームをほめる」という常識では考えられない行動をし続けたからだという。

ヒットを打てばバッターに、「ナイスバッティング」。

三振で打ち取られたらピッチャーに、「ナイスピッチング」。

佐賀北高に敗れたチームはその言動に感動し、ことごとく彼らのファンになっていったという。

つまり、勝つたびに応援団が増えていったのだ。

相手を祝福することは、自分を祝福すること。

誰かを叩いたり貶めたりすることは、自分を叩き貶めること。

嫉妬するのではなく、祝福する人でありたい。


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