2015.2.13 |
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必死に喜ばせようとする人 |
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西沢泰生氏の心に響く言葉より…
池井戸潤原作、唐沢寿明主演の連続ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』にはこんなシーンがありました。
取引先の社長に無理なお願いに行く主人公の細川社長(唐沢寿明)は、秘書から「先方の社長は巨人の大ファンです。今なら大物ルーキーの話が旬ですよ」というようなアドバイスをもらい、ダメ元で話題にしてみるのです。
結果、無理な申し入れは受け入れられ、お礼を言う細川社長に先方の社長はこんなことを言うのです。
「細川さん、あんたは本当は巨人ファンなんかじゃないんだろう。
でもね、私を喜ばせようと必死に勉強してきた野球の話をするあんた…嫌いじゃない」
もちろん、これはドラマの中の話。
しかし、「相手が好きなモノ攻撃」は、どうやら、相手がそれを見抜いていても効果があるようです。
あるビジネス書によれば、「会社の人事は、結局、最後は好き嫌いで決まる」。
「好き嫌い」とは人間にとって、どうにもならないシロモノなのです。
ひすいこたろうさんの本に出てくる、転校してきたその日にクラスの人気者になってしまった男の子の話。
その男の子、転校初日の給食時間に教室中に響く声でこう叫んだのだとか。
「なんなの!? なんなの!? なんなの!?
ここの給食、チョーうまいんだけど!」
このひと言で、転校生の男の子、クラスの子供たち(特に女の子!)のハートをつかんでしまったのです。
『逆転スイッチ! “絶体絶命のピンチ"を一瞬で“チャンス"に変えた33の物語 (角川フォレスタ)』角川フォレスタ
どんなに心の広い人でも、自分の家族や恋人、会社、住んでいる町、好きなスポーツチームなどの悪口を言われたら、心穏やかではいられない。
人は、自分に共感してくれる人、興味を示してくれる人、自分の話をよく聞いてくれ、驚いたり感動してくれる人が大好きだ。
つまり、そういう人が自分の好きなタイプ。
結局、すべてのことは好き嫌いで決まる。
くさしたり、けなすのではなく、ほめたり、たたえたりする人…
相手を必死に喜ばせようとする人は、誰からも好かれる。 |
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