2015.1.19 |
|
気ばたらきをよくする方法 |
|
|
池波正太郎氏の心に響く言葉より…
お茶を飲んだり昼飯を一人で食べたりするときに、店の人が自分の言動や態度をどう見るか、隣り合わせた人が自分をどう見るか、必ず何らかの反応が相手に表れるから、それを絶えず感じ取る、その訓練が勘をよくするし、気ばたらきをよくするんだよ。
結局、気ばたらきというのは「相手の立場に立って自分を見つめること」です。
《新 私の歳月》
今の男は気がまわらなすぎるんだよ。
あまりにも現代の男は気がまわらなくなっている。
第一、男が気をまわすのは恥みたいなことになってきている、今の世の中では。
これは実に食いもののことでも…そうだろう。
逆なんだよ。
男のくせに台所へ入るなどいやしいなんて、かえっていやしいんだよ。
食いもののことなんて男は口にすべきじゃないなんて、裏返しなんだ。
そういう奴に限って、むろん例外はあるけれど、男として大したものじゃないことが多いんだよ。
《男の系譜》
『おもしろくて、ありがたい (PHP文庫)』PHP研究所
松下幸之助氏は、こう語る。
「かゆいところに手が届く。それが接客の基本であり、すべての立場に立って満足してもらうように考えるのでなければ、人をお呼びする資格はない」
そして、お客様を招待するときには、事前に庭の下見や、座布団の配置、自分のお迎えする立ち位置、お土産の吟味や、料理の内容など、細部にわたりチェックしたそうだ。
気ばたらきをよくする方法は、「相手の立場に立って自分を見つめること」。
もし、一国の宰相なら、些細な言動や行動で、マスコミから叩かれる。
だから、どんなときも、自分の行動は周りからしっかりと見られていると覚悟し、公人になったつもりで行動する。
そうすれば、日ごろの所作に、気の緩みがなくなる。
食堂やお店で、お金を払っているから自分は客、とばかり傍若無人に振る舞う人には、相手の立場に立って自分を見つめる能力が欠如している。
気ばたらきのできる人でありたい。 |
|