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2014.12.28

与えられた仕事を楽しめるかどうか


松浦弥太郎氏の心に響く言葉より…

僕が経営する古書店カウブックスの大切な仕事は掃除です。

6年前に開店した時から、スタッフにはことあるごとに「見えないところをきれいにしよう」と言い続けています。

30分あればひととおりの掃除はできるようなスペースを、毎日2時間かけて掃除する。

これをばかばかしいと思う人もいるようです。

毎日掃除しているのですから、磨く場所が見つからないほどきれいなのです。

ほとんどのスタッフが、「毎朝、無意味なことをやらされている」と感じているようでした。

ところが、そのなかの数人は楽しそうに掃除をするということに、僕はやがて気づきました。

その一人にたずねてみると、こんな言葉が返ってきました。

毎日やると決めたのだから、「大変だ」とか「なんの意味があるんだろう」などと考えず、楽しんで掃除をしようと決めた。

すると、毎日磨いている積み重ねが自信になって、お客さまに胸を張って「いらっしゃいませ」と言えるようになった…。

彼らの答えを聞いたとき、秀でた人かそうでないかは、与えられた仕事を楽しめるかどうかの違いなんだな、と感じました。

僕が掃除を徹底している理由も、彼らの答えと似ています。

カウブックスというこれまでなかった古書店を始めるとき、経営や接客のすべてが手探りで、自信をもてるところが何一つありませんでした。

そこで僕は、自分たちが今いる場所を大切にしていれば、ささやかでも確実な自信になると思ったのです。

「すみずみまで毎日掃除している」という努力の事実があれば、小さくても誇れるものができると。

それは今でも続いており、『暮しの手帖』でも僕は同じことをしています。

一生懸命に磨き、整理整頓し、毎日掃除を続ける。

これを守っていれば、ごくたまに小さな埃が見つかるとしても、よくある失敗ですみます。

「ええっ、その棚は見られたくないな」という部分がまるでないだけで、堂々と振る舞えます。

毎朝の掃除で、きよらかさをつくりだせば、誰でも強くなれるのです。

「きれいなところを、もっときれいにすることは、一つの創造です」

『今日もていねいに。 (PHP文庫)』PHP文庫


与えられた仕事を、嫌々やる人と、楽しそうにやる人の違いは大きい。

楽しそうにやれば、そこに何らかの意味や価値を発見できるが、嫌々やるならそこには嫌なことしか発見できない。

我々は、この世に蒔(ま)かれた種のようなもの。

どんな劣悪な環境であろうと、蒔かれたところで咲くことが出来る人は幸せだ。

しかし、温室のようなすべてが整った環境でなければ咲くことができないとなれば、ちょっとした雨や嵐でダメになってしまう。

掃除をすることは自分の心を磨くこと。

自分のまわりの状態が、今の自分を表わしている。

自宅でも、職場でも、自分の周囲が、汚れていて、ぐちゃぐちゃになっているなら、自分の心も、汚れて、ぐちゃぐちゃ。

どんなに素敵な洋服を着ていても、心は乱れている。

掃除を毎日楽しんで続ければ、小さくとも誇れるものができる。


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