2014.12.1
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お手本になる |
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小林正観さんの心に響く言葉より…
私の話を聞きに来た方が、「講演を聞きにいらっしゃい」と、ほかの人にすすめる場合があります。
それは、やめたほうがいい。
自分が変わることです。
今まで不機嫌でイライラしていた人が、「最近、イライラしないし、怒鳴らないじゃない?」と妻や夫に言われるようになったら、その人が変わったということ。
その見本を見て、夫や子どもが「聞きにいこうかな」と思うのであって、ただ講演会をすすめても、意味がありません。
よく、「一年たっても家族が興味を示さないんですが、どうしましょう」と言う人がいますが、それは本人がまったく変わっていないからです。
伊東市での質疑応答会に夫と子ども(男の子4人)がいる主婦が参加しました。
自分が家を出てきたため、男5人で食事をつくったり、洗濯したりしなければなりません。
この主婦は以前からセミナー好きで、いろいろなところに行っていました。
参加するにあたって、家族全員から反対され、「また行くの」と言われながら出てきたそうです。
この女性が2ヵ月後も参加してくださり、次の話をしました。
「いつもだと、『また行くの?』と言われるところ、今回は家族全員が口をそろえて『また行ってきて』と言ってくれました。
『私がいない間にディズニーランドに行くとか、何か楽しいことでもあるの?』と言うと、子どもたちが口をそろえてこう言いました。
『前回、伊東の質疑応答会に行ったお母さんは、とてもやさしい人になって帰ってきた。でもやさしいのは2週間だけだった。だから、お願いだから、また行ってきて』と言われました」
『脱力のすすめ―「おまかせ」で生きる幸せ論』イースト・プレス
お釈迦さまにこんな話がある。
サーヤという孤児がある長者の屋敷に引き取られて働いていたが、時々両親のことを思い出しては泣いていた。
ある時サーヤは、人にすすめられてお釈迦さまの説法を聞きに行くようになった。
すると、サーヤは急に明るくなり、いつも楽しそうに働くようになった。
お金や財産がない人でも、笑顔や、優しい言葉、感謝の言葉を多くすることで、人に施しをしたことになる、とお釈迦さまから教わったからだ。
そのサーヤの姿をみて、長者もお釈迦さまの説法をどうしても聞きたくなり、連れていってもらったという。
そして、その後、お釈迦さまに心酔した長者が寄進したのが、「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)」という説法を聞く場所、精舎(寺院)だ。
誰かに何かをすすめたり、説得するのではなく、まず自らが実績を示しお手本になること。
「業績が上がった」、「健康になった」、「笑顔になった」、「幸せになった」、「明るくなった」…
その成功し変化した姿を見れば、周りの人はその原因を知りたくなる。
そして、自ら売り込まなくても、まわりから聞かせて欲しいと頼んでくる。
自分ができていないのに、人にすすめても説得力はない。
よきことは自ら実行し、まわりのお手本となりたい。 |
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