2014.11.22 |
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価値を見出す力 |
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藤尾秀昭氏の心に響く言葉より…
月刊誌『致知』の取材を通して、数多くの経営者に接してきたが、一業をなした人には、突出(つきだ)して二つの共通した要素があるのを感じないわけにはいかない。
一つは、「価値を見出す力」である。
自分の置かれた環境、そこに結ばれる縁、たずさわる仕事等々に、多くの人はさしたる感興(かんきょう)も覚えず、それらはたまたまのもの、ありきたりのものと見なしがちである。
だが、一業を成した人はそこに独特の強烈な価値を見出すのだ。
もう一つは、価値を「信じる力」である。
京セラ創業時、セラミック製造の作業は埃(ほこり)まみれ泥まみれ、汚い、きつい、厳しいの典型的な3K職場であった。
若い社員の顔にはうんざりした色が浮かぶ。
深夜作業を終えると、そんな若い社員と膝(ひざ)を突き合わせてラーメンをすすりながら、稲盛氏は熱っぽく語り続けた。
自分たちがやっているのは世界の誰もやっていない仕事なのだ、自分たちは世界の先頭を走っているのだ、と。
仕事に見出した価値。
それを強烈に信じていたのである。
そして、それば京セラのベースをつくったことはいうまでもない。
価値を見出す力。
その価値を信じる力。
これこそ信念の力である。
信じ念じる力が道のないところに道をつくり、人を偉大な高みに押し上げていくのである。
『プロの条件』致知出版社
『石切職人』という有名な寓話がある。
新しい教会を建設している現場で、三人の石切職人が働いていた。
三人の石切職人に「あなたは、今何をしているのか」と尋ねたところ。
一人目は、「お金を稼いでいるのさ!」
二人目は、「この大きくて固い石を切るのに、悪戦苦闘しているのさ!」
三人目は、目を輝かせ、こう答えた。
「多くの人々の心の安らぎの場となる、素晴らしい教会を造っているのです」
自分の仕事に価値を見出せない人は、人生の大半を無駄に過ごすことになる。
価値を見いだすとは、仕事にしろ、家事や、ボランティアにしろ、それが人の役に立ち、気持ちを明るくし、世の中を豊かにさせていることに気づくこと。
人の役に立っていることが確信できたら、己の心に限りない力がわいてくる。
今、目の前にある仕事に…
価値を見いだし、その価値を信じる力を養いたい。 |
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