2014.11.15 |
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不老長生の秘訣 |
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無能唱元氏の心に響く言葉より…
先日、テレビで「アルプスの少女ハイジ」という有名な児童小説をアニメにした番組を見ておりました。
その日のタイトルは「クララのしあわせ」というのです。
このクララというのは、両足が動かず車椅子の生活をしている少女です。
このクララがハイジに招かれて、アルプスの山の中へ来て暮らすようになったのです。
そして、この日、ハイジの仲良しである近所の盲目のおばあさんの家に行き、そこでクララはおばあさんに本を読んであげます。
クララは聡明な子で、本を読むのが好きなので、とてもうまく読むことができました。
読み終わった時、おばあさんは感動して、お礼をいい、
「まるで天使の声のようでした」といったのです。
この時、クララの胸の中に名伏しがたい歓喜の思いが沸き起こりました。
急に黙ってしまったクララにハイジたちは心配して、口々にどうしたのか?と尋ねました。
すると、
「嬉しいんです!」
とクララは叫んだのです。
「こんなに嬉しい気持ちは生まれて初めてです!」
思えば、車椅子の生活は、他人の厄介になるばかりでした。
このアルプスへ来るにも大勢の人の手を借りて、やっと来ることができたのです。
クララの人生はそれまで、すべてが人の助けで生きてこれたといえます。
ところが、この日、本を読んであげて、それにおばあさんが心から感動して、お礼をいってくれたのです。
「自分でも、人の役に立つことができる!」
これが解った時、クララの喜びは、まるで洪水のように胸の中にあふれたのです。
みなさん。自己重要感を高めるもっとも効果的な答えがここに示されております。
それは、
「他人の役にたつ」ことです。
人々はこの故にボランティア活動をします。
それは、社会のためでも道徳のためでもなく、他人を救うという崇高な目的でもなく、まず第一に、自分自身を救うためなのです。
アドラーという世界的に有名な精神科医は次のようにいっております。
「うつ病やノイローゼなどの患者は、私のいうとおりにすれば、二週間で治ってしまう。
それは、人をどうやったら喜ばせることができるか?ということを考え始めることである」
ところが面白いことに、多くの患者はそれに対して、
「ああ、それなら簡単だ。それはいつでも私のやっていることだ。それなのにやつらは少しもそれに感謝せんのですよ」といまいましげにいうとのことです。
「彼らは他人のことなど考えていない」とアドラーはいいます。
「彼らは自分のことばかり考えています。そしてそれが彼らの病気の原因なのです」
自己重要感がうまく充足されないで、その弊害が嵩じて行くと、遂に精神病にさえなるのですが、このような無明の道を照らすともしびこそ、この、
「人を喜ばそう」とする行為なのです。
これこそ、人間の五大本能の中でもっとも重要と思われる自己重要感を高めるための最高の技術(敢えて技術といいます)だといっても過言ではないでありましょう。
他人の顔に喜びの微笑を浮かべることができれば、あなたの顔にも微笑が浮かぶことでしょう。
そして、あなたの心身はより一層若やぐであろうことは疑いありません。
すなわち、不老長生のための最高の秘訣がここに示されているのであります。
『君の霊格を高めよ―内在する奇跡の力』竹井出版
自分の自己重要感が高い人は、人の自己重要感も高めることができる。
反対に自分の自己重要感が低い人は、人の自己重要感などおかまいなしだ。
たとえば、自分だけが勝手にペラペラとしゃべり、人の話などまったく聞かない人。
自己重要感の高い人は、人から感謝の言葉をもらっている人、愛情やあたたかい言葉をたくさんもらっている人。
「人を喜ばそう」とするからこそ、人から感謝や、愛やあたたかい言葉をもらうことができる。
「不老長生の秘訣」は、「人を喜ばす」こと。
自己重要感を高める生き方をしたい。 |
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