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2014.11.6

なぜ、病気になったのか


医学博士、萩原優氏の心に響く言葉より…

私は消化器外科医として、30年以上も医療の現場に携わってきました。

聖マリアンナ医科大学附属横浜市西部病院で、最終的には外科部長まで務めました。

これまでに行った手術は3000件以上にも及びます。

そして現在は、横浜市で「イーハトーヴクリニック」という小さなクリニックを経営しています。

このクリニックでは、催眠療法を中心とした代替医療を行っています。

世の中には、奇跡と呼ばれるようなことが実際に起こります。

医師から見放された末期ガンの患者さんが、死の淵から生還した例はたくさんあります。

ある人は、催眠療法によって幼い頃に戻り、潜在意識に植え付けられていた精神的な悩みの根源を知ることで、それを克服することができました。

また、ガンが複数の臓器に転移し、抗ガン剤も効かなくなって私のクリニックを訪ねてこられた方は、催眠療法で不思議なイメージを見たあと、病院で撮影したCT画像から腫瘍が消えていて、医師を驚かせたそうです。

私は西洋医学を否定する立場ではありません。

特に、緊急疾患の場合、手術をしなければ死んでしまう確率が高いのです。

ですから、西洋医学のすべてを否定するのは間違っています。

心の問題を無視して、患者さんの肉体だけを診(み)る、そして病気になった身体の部位を治療するのが、西洋医学です。

肉体に焦点を合わせているという点では、西洋医学は「見える医療」といえます。

自動車にたとえると、わかりやすいでしょう。

例えば、事故を起こして自動車が破損したとします。

破損した部品を修理で取り替えれば、自動車はまた走れるようになれます。

しかしながら、事故が起こった原因は、別のところにあります。

原因の大もとは、運転手自身なのです。

運転手が乱暴な運転をするから、事故が起こるわけです。

それでは、いくら自動車を修理しても、新しい自動車に乗り換えても、再び事故が起こる確率は高いでしょう。

自動車は身体です。

そして運転手は、私たちの心です。

西洋医学では、自動車である身体しか診ていません。

「なぜ、病気になったのか」といった心の部分を置き去りにして発展してきたわけです。

私は、ここに西洋医学の限界があると思っています。

自分の生活習慣を改めない限り、たとえ手術や抗ガン剤治療で一時的にガン細胞を退治しても、大もとの原因が改善されていないのです。

医師も次のようにいいます。

「治ったら、元のように生活できますよ」

これは間違っている、と私は思っています。

前と同じような生活をしていたら、またガンになる可能性が高いからです。

ガンになったからには、何かしらの原因があるはずです。

それは生活習慣なのか、食習慣なのか、もしくは過度なストレスなのか…。

自分の生活だけでなく、人生そのものを見つめ直す機会です。

そのチャンスが与えられたと思って、「なぜ、ガンになったのか」を見つめ直す必要があるのではないでしょうか。

私が西洋医学の「みえる医療」から、代替医療のいわば「見えない医療」に大きく舵を切った理由も、心の部分をもっと大事にしなければけないと思ったためです。

『前世療法の奇跡---外科医が垣間見た魂の存在』ダイヤモンド社


物事はには必ず、それが起こった原因がある。

なぜ、病気になったのか。

なぜ、事故を起こしたのか。

仕事や家族、対人関係のトラブル…。

すべてのことは、一時的な応急処置で良くなったとしても、根本的な原因を解決しないまま放置すれば、いずれまた同じことが起こる。

すべてのトラブルはメッセージ。

「過(あやま)ちては改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」(論語)

過ちを犯してしまったら、体面などにとらわれず、ためらわずにすぐ悔い改めること。

真の反省とは、自分を責めることではなく、本当の自分の姿を知り、見つめ直すこと。

時に、自分の生活をゆっくり見つめ直すことも必要だ。


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