2014.10.2 |
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しょうもない仕事 |
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落語家、桂福丸さんの心に響く言葉より…
立ち飲み屋で働いていた時、とても仕事がつまらなくなった時期がありました。
毎日毎日ビールや串カツを運ぶだけ、なんだかくだらない仕事だなぁと正直思っていました。
それが顔や動きにも出ていたのだと思います。
ある日、常連のおっちゃんに突如突っ込まれました。
「兄ちゃん、最近やる気ないな。」
「そんなことないですよ。」
「いいや、見たらわかるで。こんな仕事しょうもないと思ってるやろ。」
「いや、そんなこと…。」
「顔に書いてあるわ。けどな、しょうもないと思う仕事こそちゃんとせなあかんで。
毎日Sさん(立ち飲み屋の先輩)は兄ちゃんに注意しとるやろ。
ということはあんたはまだまだ仕事ができてへんねん。
しょうもないと思ってる仕事もちゃんとできへんちゅうことは、兄ちゃんもまだまだしょうもない人間やと言うことや。
しょうもない仕事を一生懸命やってできるようになったら、そこではじめて出世するねんで。」
うーん、悔しいけど何も言い返せない…。
見事な指摘でした。
それから先、仕事をしていてだらけたり手を抜きそうになった時は、このおっちゃんの言葉を思い出します。
「しょうもないこともできへん奴は、もっとしょうもない。」
ちなみに、この会話には続きがありました。
「おっちゃん、ええこと言いはりますね。ありがとうございました。ちなみに、おっちゃんは何してはるんですか?」
「わしは東大阪の工場や。金属を加工し続けて勤続(キンゾク)40年!…笑ってええで…まあ、しょうもない仕事やけど、一生懸命やるのだけは誰にも負けへんな。」
「すごいですね。しょうもない仕事(笑)を一生懸命40年やって!今は出世して偉いさんですか?」
「ずーっとヒラや(笑)」
笑いまで教えてくれたのでした。
『怒られ力』明治書院
小さな約束を守る人は、信頼され、多くの人から好かれる。
だから、軽い気持ちで言った小さな約束こそ、忘れずに守らなければならない。
同じように、しょうもない仕事こそ、人から見られている。
一生懸命にやる人か、手を抜いたり投げやりにやる人か。
人は、立派な学校を出たとか、物事をたくさん知っていて頭がいいとか、そういうことでは人物判断をしないものだ。
挨拶や返事がしっかりしているとか、掃除をちゃんとする人だとか、いつも約束の時間の30分前に来ているとか、ニコニコとして明るいとか、そういう些細なことで、この人は「いい人」だとか、「将来伸びる人間だ」とかを、わかってしまう。
「しょうもないこともできへん奴は、もっとしょうもない。」
どんな小さなことも手を抜かず、一生懸命やる人間でありたい。 |
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