2014.9.24 |
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人を高める言葉 |
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医学博士、佐藤富雄氏の心に響く言葉より…
脳のコンピュータは、言葉の意味を読み取る機械です。
考えていることも、しゃべっていることも、全部、言葉の意味を読み取り、体を使って表現しようとします。
ここで覚えておかなければならないのは、このコンピュータには人称がなく、言葉の意味を全部、自分のこととして読み取ってしまうということです。
人称がないということは、意志も主語もないということです。
つまり、内容にかかわらず、言葉を使った人にすべてが反映されるようにできているのです。
ですから、どこかで見てきた、とてもつらい話をしていると、自分がつらい体験をしたわけでもないのに、脳のコンピュータは、それを読み取って、話している人を悲しくさせます。
他人の話でも、話をしている当事者の出来事として読み取ってしまうからです。
また、けんかをすると腹が立つのは、相手の言葉によってではなく、自分が発した言葉に腹を立てているということになります。
これがわかっていれば、争いごともそれほどおおごとにならずにすむに違いありません。
さて、このような脳のコンピュータの特徴を、もう少し具体的に考えてみましょう。
たとえば、女性が二人で話をしていたとします。
そこでAさんがBさんに、「Bさん、いつもきれいねえ」といったとしたら、この言葉に誰が反応するのでしょうか。
「きれいねえ」といわれたBさんに反応するように思われますが、実は違います。
Bさんのことをほめているにもかかわらず、その言葉にAさんが反応するのです。
つまり、言葉を発したAさんの脳が「きれい」という言葉を読み取り、体に表現するのです。
ということは、ほめられたBさんよりも、ほめたAさんのほうが、美しく、きれいになるということです。
このように考えると、言葉は使った人にご利益があるということがわかります。
これは、どのような場合にも、どのような内容にも当てはまります。
ですから、美しくなりたいと思うのなら、まわりにいる人をほめまくればよいのです。
逆に、人を傷つけるような言葉や、呪うような言葉を使えば、それもすべて自分にはね返ってきます。
日ごろからいい意味をもつ言葉を使うように心がけましょう。
自分がいい気持ちになれる言葉こそ、自分を高めてくれるのです。
こういうふうに、どんなことであっても、言葉に出したことは、すべてそれを発した人間に返ってくるのです。
そう考えると、言葉というのは実に怖いものだということがわかります。
ここでもうひとつ大事な点は、ほめられたBさんにも、実は少しだけご利益があるということです。
それはどういうときかというと、ほめられたBさんが、その言葉を本気にしたときです。
ここが大事です。
本気にして信じると、Bさんにも三割ぐらいのご利益があるのです。
言葉のもつ重要性が、これで少しはおわかりいただけたでしょうか。
『運命は「口ぐせ」」で決まる』三笠書房
自分が大声で怒ってしまったようなときは、それが、どんどんとエスカレートしてしまうことが多い。
言わなくてもいいようなことまで言ってしまい、あとでひどく後悔する。
つまり、自分の発した言葉に自分が反応してしまい、冷静ではなくなり、もっと腹を立ててしまう状態。
自分の発した言葉は、相手に向かって言っているというよりも、むしろ自分に向けて発信している。
なぜなら、人間の脳は、人称や、主語や、否定語か肯定語かも認識しないから。
「病気にならない」と言えば、病気だけを認識する。
「お前はバカだ」と言えば、バカだけを認識する。
だから…
相手の成功をたたえれば、自分が成功する。
「素敵だね」と言えば、自分が素敵になる。
人を高めれば、自分も高めることになる。 |
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