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2014.9.23

日本に生まれただけで幸せ


ケント・ギルバート氏の心に響く言葉より…

「日本人に生まれただけで幸せ」という私の意向に疑問を感じる愛すべき人のために、少し触れておきたいことがある。

国連世界食糧計画(WFP)の調査によれば、現在世界の死因の第一位は「飢餓」である。

約70億といわれる世界人口のうち10億人近くが飢餓に苦しみ、毎日平均2万5千人もの5歳未満の子供が飢餓を原因とする病気で死亡する。

時間に直すと6秒にひとりの子どもが、飢えを原因として命を失っているのだ。

ちなみに、日本の5歳未満の乳幼児の死亡率は1千人中6人。

その死因は病気や事故、虐待であって、飢餓ではない。

あなたはこれまでの人生の中で、餓死しそうになった経験があるだろうか。

あるいは、身近に餓死した知り合いがいるだろうか。

先の戦争を経験した世代を除けば、イエスと答える人はほとんどいないと思う。

日本人はたとえホームレスになったとしても、自分で普通に体を動かせる限り、餓死する心配はほとんどない。

残念なことに、GDP世界一の我が母国アメリカ合衆国といえども、最下層では餓死が十分あり得る。

あなたは、日本人として生まれただけで幸せなのである。

あなたが今、自分のことを不幸だと感じているとしたら、その最大の原因はあなたの視野と度量にある。

それは目の前の幸せな現実が見えないからである。

ほんの少し視野を広げるだけで、自分は幸せだと気付くことが出来る。

そうすれば身辺や目先に多少の問題を抱えていたとしても、解決に向けて積極的に行動することができる。

広い世界の現実を知れば、自分がいかに小さな問題で悩んでいるのかに気付くことになる。

日本語が読めるというだけでも、実にありがたいことである。

子どもの頃、学校も勉強も大嫌いだった人もいるだろう。

しかし、日本の義務教育制度の恩恵を受けたからこそ、基本的な日本語の読み書きには不自由しないし、恐らく掛け算の九九も暗記しているだろう。

ニジェールなどアフリカ南部の貧しい国では、2人にひとりの子どもが勉強したくとも小学校にすら通えない。

ネパールでは1日に100円にも満たない収入を得るために、学校にも行けず過酷な労働を選択せざるを得ない子どもが少なくない。

そして、2人にひとりの子どもは栄養失調状態である。

ハイチは、識字率が約50%である。

国民の2人にひとりは文字が読めないのである。

さて、「日本に生まれただけで幸せ」と明言したにもかかわらず、実は私は、戦後の日本に生まれた日本人は何と不幸なのだろかと真剣に思うことがある。

その理由は、「私は自分の国を愛している」「日本に生まれたことを誇りに思う」「日本に愛国心を持っている」と堂々といえないような雰囲気が、この日本社会全体に霧のように漂っているからである。

国民が祖国に愛国心を持つことは、本来なら当たり前の話である。

子どもが母親のことを好きなように、そして母親が我が子を慈しむように、自分が生まれた国を好きだと思う気持ちは自然に、本能的に湧いてくるものである。

そして、日本という国以外、世界中の誰もがその感情、つまり、愛国心を素直に言葉に表現しながら日常の生活を送っている。

ところが日本人の場合、「私は日本が大好きだ!」と堂々というと、周囲の典型的な反応は、「あなたは右翼ですか?」というものである。

面白いことに、私のような外国人が、「私は日本が大好きだ!」というと、それに対して日本人は例外なく嬉しそうな反応を示す。

「そうですか!日本のどういうところが好きですか?」と、誰もが食いついて来る。

本当は、日本人は日本のことが大好きなのだと思う。

自分の国を誇りに思っているし、心の中には愛国心も持っている。

事実、統計数理研究所の2008年度の調査では、「生まれかわるときにどこか好きな国を選べるとしたら、あなたはもう一度日本に生まれてきたいと思いますか、それとも、どこかよその国に生まれてきたいと思いますか?」という質問に対して、77%の人が、「日本に生まれてきたい」と答えている。

ところが日本人は、この素晴らしい祖国への愛国心を自信を持って対外的に表現することに、抵抗を感じている。

その理由は簡単で、戦後教育や日々の報道を通じて、そのように「洗脳」されてしまったからだ。

『不死鳥の国ニッポン』日新報道


「漢字かな交じり文」という、世界中の言語表記方法の中で最も読解が難しい文章を読み、理解している、というだけで日本人は十分すぎるほど幸運で幸せな人間である、とケント・ギルバート氏は言う。

また、ギルバート氏は自身の「君が代を歌えますか?」と題するブログの中でこう語っている。

『国旗や国歌というものは、国家の象徴であり、その国に属する人々の愛国心の象徴です。

だからこそ国旗や国歌は、自国のものであっても、他国のものであっても、誰もが無条件で大切に扱うべき存在だと私は考えます。

それを無視したり、軽んじたり、増してや国旗を踏みにじったり、燃やしたりする人々は、周囲の人に「軽蔑」以外の何を求めているのでしょうか。

国歌斉唱時に脱帽や起立しない人々も同様だと私は思います。

ちなみに私はアメリカ人ですが「君が代」を歌えますよ。

六本木男声合唱団倶楽部の一員として、東京マラソンの開会セレモニーで何度も国歌斉唱をしています。

ですから最近は「君が代」を歌えない日本人が珍しくないという話を聞いたときは驚きました』

日本に対する誇りと愛国心を、もっと深めたい。


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