2014.8.26 |
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三歳の幼児でも知っていること |
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太田典生氏の心に響く言葉より…
唐の詩人・白楽天が、道林禅師に「仏教とはいったいどんな教えですか」と尋ねると、「悪いことをしないで、良いことを実行して自らの心を浄(きよ)くすることです」と答えた。
「そんなことは三歳の幼児でも知っている」と嘲笑した白楽天が、「三歳の幼児でも知っているかもしれないが、八十歳の老人でも行うことは難しい」と一喝されたのは有名である。
何事も同じですが、凡に徹して非凡に至る道は厳しいものです。
不透明な時代ほど、原点に戻って本質をとらえ直すことが大切です。
自己の行動を支える絶対的な規範を「心の裏側」に持っていれば、いかに状況が不透明であろうと、迷うことなく、自信を持って自ら決断し、実行していけるのです。
原理原則とは、いついかなる時代にも、またいかなる場でも通用するものでなければ意味がありません。
それは意外にも「なんだ、そんな当たり前のことか」というような大いなる常識であったりします。
しかし、それだからこそ忠実に実行し続けるとなると至難の業なのです。
私たちは、少しでも理想に近づくように歩き続けるしかありません。
『「いい話」のおすそわけ』三笠書房
稲盛和夫氏は、人が生きる上で必要な哲学とは、シンプルでプリミティブな教えだという。
それは…
「嘘をついてはいけない
人に迷惑をかけてはいけない
正直であれ
欲張ってはならない
自分のことばかりを考えてはならない」
「三歳の幼児でも知っているかもしれないが、八十歳の老人でも行うことは難しい」という原理原則。
いくつになっても毎日が修行だと思い定めたい。 |
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