2014.8.20 |
|
仕返しは運を悪くする |
|
|
リチャード・カールソン氏の心に響く言葉より…
親切にしたのに、恩を仇(あだ)で返される、約束したのに裏切られる…。
心の底から「くやしい!」と思ったことがあなたにもきっとあるはずだ。
そういう時は、どうした?
相手に何とかして「思い知らせてやりたい!」と思わなかっただろうか。
人間は「仕返し」をしたいと考える生きものである。
大きいことから小さいことまで、自分にイヤなことをした相手に「仕返し」をしたいと思うし、実際に仕返しする人もいる。
古今東西の小説でも現実の世界でも、「仕返し」という悲劇は生まれている。
なぜ仕返しを考えるのか。
それはスッキリしたいからだ。
でも、この「仕返し」ほど運を悪くさせることはない。
仕返ししたい気持ち、つまり復讐心は、悪魔が仕掛けた大きく深い落とし穴といってもいい。
私の友人に、抜きん出て歌のうまい女性がいた。
才能を磨けば、一流の歌手になれそうなほどだったが、そのころ、彼女は両親との仲がひどく悪かった。
その両親は、彼女が聖歌隊に入ることを望んだ。
彼女自身も入りたかったのだが、彼女は親への反応が強かったので「思い知らせてやる」つもりで、とうとう入らなかった。
おかげで彼女は、持って生まれたすばらしい才能に磨きをかけるチャンスを逃した。
腹の立つ相手に「思い知らせて」やると、たしかに一時的には気分がいいかもしれない。
だが、結局損するのは仕返しをしたほうだ。
なぜ、そのことに気づかないのだろう。
私だって、頭にきているときには、相手をやっつけてやりたくなる。
だが、腹立ちまぎれの仕返しは、「自分のためにならない」。
一歩退いて、悪魔の落とし穴をよけて通ろう。
そうすれば「私は賢明で強い人間だ」と自信が持てる。
『運がよくなる77の方法』(浅見帆帆子訳)王様文庫
くやしくて眠れなくなるようなひどい仕打ちを受けたとき、「仕返し」をしたくなってしまう気持ちは痛いほどよくわかる。
しかし、その仕返しを実際にしたと仮定してみれば分かるが、その結末は自分にとっていいことはあまりない。
「最高の仕返しとは、とんでもない成功を収めることだ」(フランク・シナトラ)
くやしい気持ちをバネに、いつか見返してやると成功した人は多い。
それは別の言葉で言いかえると、
「最高の仕返しとは、楽しく愉快に暮らすこと」
相手に思い知らせてやる、と仕返しするのではなく、自分に目を向けると、別のやり方が見えてくる。
「仕返し」をすれば、結局は自分の身を傷つける。
人の不幸を願ったら、自分も不幸になる。
仕返しは運を悪くする。 |
|