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2014.7.21

文句を言う人


アルボムッレ・スマナサーラ師の心に響く言葉より…

自分の人生を幸せにしたければ、第一に気をつけないといけないことは、〈文句人生〉にならないことです。

世の中は自分の希望通りにはいかないのが普通です。

いつでも気に入らないことがいっぱいあるのです。

人生の中で、すべてが自分に都合よく廻るということはあり得ません。

いちいち文句を言っていたらキリがないのです。

ですから知恵のある人は、周りの環境については、ひと言も文句を言ったり外の世界に当たったりはしません。

楽しく暮らしたければ、「何ひとつも、自分に都合がいいように、うまく運ぶわけはない」「気に入らないことがあるのは当たり前だ」と知ることです。

そして、「これをどう乗り越えていくかということは私しだいだ、私の見方しだいなんだ」と考えるのが正しいのですね。

すべては自分のアプローチのしかたひとつだ、ということです。

文句を言う性格がどれほど非論理的でわがままで愚か者かを理解した方が、自分を直すために役に立つと思います。

本人は全く自覚していませんが、文句を言う場合は「これは私にとって都合が悪い、だから私のためになんとかしなさい」という気持ちなのですね。

他人に文句を言う人は、「私がイヤなんだから、あなたはそれをやめなさい」「みんな、私の機嫌を取りなさい」と言っているのです。

「今日もまた雨か…」という場合は、「私がイヤだから今日は雨が降ってはダメだ」という意味なのです。

「自分の都合通りにものごとは変化しなさい」と命令しているのです。

文句を言う性格の人は、「世の中のすべてのものが自分中心に廻って欲しい」と思いたがるのです。

私たちはこの世に人間として生まれてきました。

そうであるならば、人間として成長しなくてはいけません。

昨日より今日は、もっと立派な人にならないといけない。

いつでも頭の中に、「昨日よりは良い人間になるんだぞ」ということを置いておくのです。

仏教は厳密に発展主義です。

仏教は信仰主義ではなくて発展主義だと覚えておいてください。

仏教の発展主義というのは、外界を変化させることではありません。

何を発展させるかというと、自分の人格を成長させるのです。

自分の心を発展させるのです。

「自分の心がいつでも成長するようにしよう」と決めてください。

そのような生き方をすると、文句を言う性格もどこかに行ってしまって幸せになれるのです。

『アルボムッレ・スマナサーラ法話集  逆境に立ち向かう』アルマット


自分に対して文句を言う人はいない。

だから、常に文句を言う人の矢印は、外に向かっている。

自分が正しくてまわりが間違っている、と思っている。

文句やグチを言う人は、自分では決して行動しない。

相手に要求するだけの、自己中心的な人のこと。

人を変えることはできない。

変えられるのは自分だけ。

文句やグチを止める方法はただ一つ。

「昨日より今日は、もっと立派な人なる」、と覚悟すること。


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