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2014.6.6

実践の人


小林正観さんの心に響く言葉より…

多くの人が陥りがちなことですが、たくさんの本を読み、たくさんのセミナーや講演会に参加して、それで自分がかなり成長し、向上したように思ってしまうことは少なくありません。

しかし、多くの勉強をしても、その勉強が自分の日常の言動につながっていなければ、それは意味のないことと思います。

たとえば、昔、有名な先生のセミナーにいくつも参加したという人と話をしていました。

その人は、ある人の発言が気に入らないということで、帰り際にこんなことを言いました。

「あの人が参加する以上、私はもう来ない」と。

多くの人から多くのことを聞き、学んできた結果として、「人を憎まず、恨まず、呪わずに、誰に対しても同じ態度で接することができる」というのが日常の「実践」というものであったはず。

なのに、たくさんの勉強をしておきながら、そのような言葉が口から出てしまうのは、「勉強が生かされていない」ということではないでしょうか。

いくら「自分探し」の勉強をしても、それが日常生活の中で「実践」されていなければ、何も知らなかったのと同じこと。

私たちが勉強をする目的は、すべて「実践」という一言に集約されます。

『心を軽くする言葉』イースト・プレス


イソップ童話にこんな話がある。

「ある男が、神像を木で彫って、市場へ売りに行った。

ところが、誰も買ってくれない。

そこで、人を集めようとして、

『商売繁盛の神様、金儲けのご利益あらたかな、福の神はいりませんか』

と、大声で叫んだ。

すると、通りかかった男が、売れない神像を指して言った。

『本当に、おまえの言うようなご利益があるなら、なぜ他人に売るのだ。自分がそのご利益にあずかればいいじゃないか。だいたい、おまえの店は、さっぱり繁盛してないぞ』(こころの朝・一万年堂出版)より

商売繁盛を説くコンサルタントや講師なら、自分がまず先に繁盛していなければいけない。

「笑顔」を説くなら「笑顔」が、「笑い」を説くなら、「笑い」がなければ誰もその人の話はきかない。

この地球は行動と実践の星。

ただ思っているだけでは何も伝わらない。

「本当に実力ある人は行動で示す」

実践の人でありたい。


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