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2014.6.4

小さな夢


木村耕一氏の心に響く言葉より…

夢を語り合うのは、楽しい一時(ひととき)だ。

ある夜、まだ身分が低いころの秀吉の家に、朋友(ほうゆう)が集まった。

男たちは、酒を酌(く)み交わし、青雲(せいうん)の志をぶつける。

「一国一城の主(あるじ)になってみせる」

「いや、百万石(ひゃくまんごく)の大名だ」

「男と生まれたからには、天下を取ってみたい」

皆、意気盛んである。

この気概なくして、下剋上(げこくじょう)の乱世を生き抜くことはできない。

さて、秀吉の番になった。

「俺は信長様にお仕えし、苦労に苦労を重ね、今、ようやく三百石の俸禄(ほうろく)を頂く身になった。

あと三百石、加算してもらえるよう、がんばりたい」

あまりにも小さな夢だったので、朋友たちは、どっと笑った。

「男なら、もっとでっかい希望を持ったらどうだ」

秀吉は、皆を制して言った。

「おまえらは、所詮(しょせん)、かなわぬことばかり言っている。

地に足のついていない目的だから、あせって空回りするだけだ。

志を得ない愚痴や、不平、不満ばかり言うようになったら、もう向上はない。

だが俺は、手が届くことを言っている。

今、自分が頂いている仕事に全力を尽くせば、必ず認められる。

やるべきことがハッキリしているから、日夜、寝食忘れて没頭(ぼっとう)できるのだ。

一つの目的が成就したら、その喜びをもとに、また、次の仕事に集中していく。

一歩一歩、着実に積み重ねていけば、予想以上の結果が得られるだろう」

貧しい農家に生まれた秀吉が、信長の草履(ぞうり)取りとなり、織田家の武将として頭角を現すまでに、どれだけ下積みの苦労があったことか。

出世しても、常に、与えられた自己の場で、全力を尽くす姿勢を持ち続けたからこそ、天下人にまで昇(のぼ)り詰めたのである。

秀吉が、最初から「天下を取ろう」「関白になろう」などと思っていたら、どこかで無理をして挫折するか、失意に暮れて倒れていただろう。

一つ一つ、足元を固めて努力していくことが大切である。

『こころの朝 自分らしく自分の夢を持って生きれば、道は開けてゆく』1万年堂出版


手の届かないような大きな夢を語ることが成功の第一歩だという人がいる。

なるほど、それで成功する人がいるかもしれない。

しかし、大方の人は、夢は掛け声だけに終わり、少しも前進せずに終わる。

自分の欲望を満たし快楽を得るだけの夢なら、それが大きければ大きいほど、それを聞かされた人は白ける。

それなら、「勝手にお好きなようにどうぞ」、と距離を置くしかない。

「自分の楽しみのためなんでしょ」、と。

人から笑われるくらいの、ささやかで小さな夢は、誰もが応援したくなる。

謙虚で、地に足がついているからだ。

一歩一歩コツコツと、小さな努力を重ねたい。


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