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2014.6.25

自分に声かけする


松岡修造氏の心に響く言葉より…

『思いを言葉にすると脳が活性化し、自分らしい仕事ができるようになる』(松岡修造)

タイガー・ウッズ選手と、幸運にもあるゴルフ大会でいっしょにラウンドしたとき、彼が、プレー中、常に自分に対する声かけをしていたのを見て、驚いたことがあります。

いい球を打てたときには「ナイスショット!」と堂々と自分をほめ、ミスショットをしてしまったときは「ネクストタイム!(次はうまくいくさ)」と自分を明るく励ます。

自分の思いを言葉に出し、自分をどんどん盛り上げていく。

こうした「言語化」が、ウッズ選手の強さを支える秘密の一つなのだと思います。

これと似たようなことは身近にもあります。

たとえば、少年野球の試合などで、監督が選手たちに向かって「もっと声を出せ!」と指示したり、ベンチにいる子供たちに大声で応援させたりしているシーンを、よく目にするでしょう?

あれは、「ナイスプレー!」「ドンマイ!」などと、とにかく自分の思いをワーワー声に出していくうちに、不安や恐れの感情がリセットされていき、気持ちが少しずつラクになるからです。

気持ちがラクになれば緊張もそれほどしなくなり、自分らしいプレーができるようになります。

反対に、黙っていると、モヤモヤした不安や恐れの感情がどんどん膨(ふく)らんでいき、勝てる試合も負けてしまうことがあります。

言葉にして自分に言い聞かせるということは、けっこう重要なことなのです。

それについて、面白い話を聞いたことがあります。

ダイエットの一つの方法として、食事のあと「ああ、おいしかった!」と声に出して言うと効果がある、というのです。

もっと食べたい思っていても、満足感を表す自分の言葉が耳から入って脳に届くと、「満足した」という信号が脳から発せられ、実際に満足してしまうのだそうです。

同じ原理で、睡眠不足の場合にも、朝起きたときに「ああ、よく寝た」と声に出すといいそうです。

脳にはこういうはたらきもあるのですから、みなさんも自分の思いをどんどん言語化してみましょう。

声を出して騒いだり、からだをちょっと動かしたりすれば血流がよくなるので、脳の活性化にとって悪いはずはありません。

机の前に座ったまま黙然としているよりも、仲間と雑談したり散歩しているときのほうが、いろいろなアイデアが浮かびやすいという経験は、みなさんにもあるはずです。

『本気になればすべてが変わる』文芸春秋社


自分で自分を励まし、ほめればほめるほど、どんどん元気や勇気がたまってくるはずだ。

うまく行ったときは、「よくやった!」、「がんばった!」、「素晴らしい!」、「天才だ!」、「最高だ!」、と。

ダメなときは、「大丈夫!」、「大丈夫、なんとかなる」、「まだまだ、どっこい!」、「できる!できる!できる!」、「必ずよくなる!」、と。

辛い時に、元気がなくなる言葉をいったらますます落ち込むばかりだ。

辛い状況とは反対の、「ありがとう」、「ツイてる!」という言葉も、不思議に自分を励ますことができる。

天の上から見ている神さまになったつもりで、いいときもダメなときも、自分を元気づけたりほめたりすることができたら素敵だ。


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