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2014.5.27

褒められないほうが徳を生む


ありがとうおじさんの心に響く言葉より…

よく、「良いことをしたはずなのに悪くいわれる」ということがありますよね。

でもこれは喜びごとなのよね。

良いことをして褒(ほ)められたら、良いことをしたことが帳消しになる。

プラスマイナスゼロで終わってしまうのね。

ところが良いことをして悪く言われると、その良いことをしたことが「徳」になって残るのね。

だから良いことをする時は、人に褒められないほうがいいのね。

表彰されたりしたら損するの。

政治家でも「大臣になると、七代祟(たた)るくらい徳を失う」というのよ。

それを補うくらいの良いことをいっぱいしないと、徳切れになってしまうよね。

本当は、隠れて良いことをいっぱいするのがいい。

人に見られても、良いことをし続けて悪くいわれるほうが得をするの。

だから「徳を消さないようにしてくださった」と喜べばいいね。

そうすると、感謝が深くなる。

感謝できる人はそこまでいかないと損するよ。

だから感謝できるようになる前には、必ず、良いことをしても悪く言われる時期があっていいの。

それで徳を積ませてもらって、感謝のできる自分に変えてもらうのね。

その徳の力が、自分も幸せにするし、人も幸せにする。

輝いた自分に変わっていくのよね。

『ありがとうおじさんの 人生問答』致知出版社


幸田露伴は、努力論の中で、幸福を引き寄せるには「惜福」「分福」「植福」の3つが必要、と言っている。

「惜福」とは、福を自分だけで使い尽くさないこと。

「分福」とは、福を人に分けること。

「植福」とは、自分の子孫や、後世の人たちが食べられるように、福の種まきをし、福の木を植えておくこと。

まさに、「天の蔵に徳を積む」ということだ。

良きことをしても褒められなかったときは、天の蔵に徳を積んでいる。

人に知られないで徳を積むと、感謝が深くなる。


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