2014.5.13 |
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引き上げられる人 |
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歯学博士、井上裕之氏の心に響く言葉より…
私たち医師の世界には、学会での発表を要請されたりすると、「自分はできる人間なんだ」といった自己利益的な部分に直結してしまう人がいます。
自分が上に行きたくて仕方がないわけです。
しかし、そのような人は本当の実力者には気にかけてもらえません。
また、実力者とたまたま知り合いになったりすると、何らかの恩恵にあずかることができるのではないかと考えてしまう人がいます。
日本人は特に、そのような人と親しくしていると自分もその人の持つバックボーンを共有しているかのように勘違いする傾向があります。
しかし、一定の地位にある方と親しいからといって、自分がそこに引き上げてもらえるチャンスを持っている人間とは限りません。
つまり、自ら目立つ必要というか、アピールする必要はないのです。
相手のために行動していれば、必ずその人は自分から寄ってきて、その人を引き上げてあげたい、すばらしいパートナーになってあげたいと思うものなのです。
しかし、何も考えずに、自分のことばかり考えていると、引き上げてはくれません。
自分を積極的にアピールして引き上げてもらえるというアメリカ的な方法ももちろんあります。
アメリカで仕事をしていると、アメリカ人は利用できるものは何でも利用したいという気持ちが強いため、自分の主張を明確にしなければいけないという価値観で行動しています。
しかし、日本では相手のために何ができるかを考えた上で、最終的に周囲の人とは違う光るものをきちんと出せれば、相手は必ず受け入れてくれる特質があります。
自己利益ではなく、まず相手のことを考える。
そして、主張すべきところは主張し、相手を立てるべきところではきちんと引き下がる。
そのような行動ができていれば、あなたを表舞台に出したいという人はきっと現れます。
『コーチが教える!「すぐやる」技術』フォレスト出版
日常の会話で、「私は誰々を知っている」とか「誰々が親戚だ」と、やたらと言う人がいる。
そう言う人はたいてい、一度名刺交換をしたくらいのたいした知り合いでもなかったり、遠い遠い親戚だったりする。
誰か有名な人を知っていることが、自分も同様のステイタスであるかのように錯覚している人は寂しい。
目指すべきは自分の実力を高めることなのに、その本質を忘れ枝葉の努力をする。
異業種交流会などで、やたらと名刺交換の枚数を競っているような人だ。
人のお役に立てるようになるには、自分の実力を高めるしかない。
それは大きなことではなく、笑顔力や、感謝力や挨拶力を身につけるだけでもよい。
中身が空っぽの魅力のない人を引き上げる実力者などいないからだ。
コツコツとまず自分の実力を高めたい。 |
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