2014.4.30 |
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世界はバランスでできている |
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ジョン・F・ディマティーニ氏の心に響く言葉より…
私たちが自分自身を鍛えて、この隠れた秩序と物事のバランスをはっきりと認識できると、ネガティブな出来事など存在しないことがわかります。そして、純粋にポジティブな出来事というのもないことがわかります。ただ出来事があるのみです。私たちが出来事を解釈してラベルを貼るまで、すべての出来事はニュートラルです。
たとえば、雨が降ると、農家の人たちは雨がかんばつを解消してくれるため感謝しますが、美しい花嫁は人生の晴れ舞台が台無しになったと悲しみにくれます。雨は良いものでもなければ悪いものでもありませんが、雨が降って欲しくないときに降ると嫌うのです。逆に、雨を待ち望んでいた場合は、天が私たちの祈りに答えてくださったと言って称えます。このことを理解すると、もし状況によって自分が傷ついたとしたら、それはまだメリットの部分を見ていないからだと気づいて、心の中に感謝とともに本来のバランスがとれるまでそのメリットを見つけることです。
アメリカ在住の人であれば、9月11日の出来事の一方に偏った情報だけを受けて、ひどい、理不尽な出来事として捉えたことでしょう。しかし、恩恵を伴わない危機などは絶対にないのです。これだけの惨事なので、その恩恵は非常に深遠なものになっています。ここに紹介するのは、当時私がオーストラリアの空港でその一報を聞いたとき、封筒に書き残したこの出来事の恵みととれるリストの一部です。
●アメリカの家族がより一体感を持つようになる
●アメリカの家族間でのお互いへの感謝の思いが強くなる
●悪の行為とバランスを取るため、英雄的な勇気に満ちた行動が増加
●離婚率の減少
●世界規模での祈り
●世界規模での抱擁
●世界規模での親切
●世界規模での心からの愛の言葉
●アメリカの愛国心を示す姿勢の高まり
●深い内省と自己確認にいたったアメリカの謙虚な気持ち
…
あらゆる出来事には2つの側面があります。すべての危機には恩恵が伴い、混乱のあらゆる瞬間にも気分を一新する静けさがあるのです。パッと見ただけでは、だまされてしまうことがありますから、もう一度見ます、今度はよーく深く見るようにします。そうすると、すべての大きな試練には、さらに大きなチャンスがあることがわかります。私たちの前に待ち受けているバランスの贈り物に目を向けてください。
私たちは、社会的にも個人的にも自分の中の認めたくない部分を、人生で体験するようになっています。何かを変えたいなら、暴力を通して報復することより、相手を愛することのほうがはるかに効果があります。相手を愛することが、自分の助けになるのです。自分の敵は自分自身です。どうか、感謝の魔法の力に気づいてください。
『世界はバランスでできている!』フォレスト出版
この本の訳者である岩元貴久氏はこう語る。
「一般に私たちが感謝するというのはどういうときかといえば、誰かが自分に都合の良いことをしてくれたり、自分が期待している出来事が起こったときです。つまり自分にとって好都合なことにたいして私たちは感謝します。しかし、ドクター・ディマティーニはそれは不完全であり真の感謝ではないと言います。好都合なことには感謝し、不都合なことに感謝しないのであれば、人生の半分は感謝しない状態(怒ったり、悲観したり、不安になったり)で過ごすことになるからです」
災害や、病気、事故、トラブルやもめごと、等々の理不尽なことが起きたとき、「感謝しなさい」、と言われてすぐにできる人は少ない。
しかし、少し時間がたって落ち着いてみると分かるが、そのことがあったおかげで得たものも多くあることに気づく。
理不尽で不条理なことが起きたとき、「そのことによって良かったこと、恩恵をこうむったことはあるのか?」と自分に問うてみる必要がある。
「世界はバランスでできている」
良いことにも悪いことにも感謝。
感謝多き人生でありたい。 |
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