2014.4.1 |
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雨ごいの踊り |
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パパイヤ鈴木氏の心に響く言葉より…
父がミュージシャン、母がダンサーという家庭で育ちましたから、歌手になりたいという気持ちは、自然と生まれていったんですよね。
それで早くから、いろんな活動をしていました。
ダンスグループとしてレコードデビューしたり、ちょこっとテレビに出たりして、でも残念ながら長続きはしませんでした。
その後は東京ディズニーランドでダンサーをしたり、タップダンスのインストラクターをしたり、振付師の仕事を始めたり、仲間とバンドを組んだり、いろんなことをやりました。
ある程度のところまではいくんですけど、その後が続かないというのが結構あったんです。
簡単にいく世界ではないですから。
振り返ってみると、大好きなものも覚えているけど、大嫌いなものも覚えているんですよね。
ダメなのは、中途半端なものです。
それで出てきたのが、おやじのダンスだった。
イケてない感じのおやじが、いきなり踊りだす。
強烈でしょう。
でも、日本って前例のないものは、なかなか受け入れてもらえないんです。
広告代理店に企画を持ち込んだんですけど、面白いとは言ってもらえたものの、次に進まない。
やっぱり無理かなぁと思っていたら、サザンオールスターズの桑田佳祐さんが「面白いね。使おう」と言ってくださって。
もうびっくりですよ。
「サザンのCM、決まったよ」って言われて、「それ、本物のサザンか」って本気で聞き返しましたからね(笑)。
それでサザンで話題になって、CDを出すことになり、テレビに出るようになった。
でも、正直なところ、ちょっとくらい売れても、すぐに消えていくだろう、くらいに思っていたんです。
かつても、そうでしたから。
でも、このときは、やれることは全部やろうと思いました。
CDも、「どっちでもいいけど一応やっておくか」とイベントに出たのがきっかけで、レコード会社の人の目に留まったんです。
大事なことは、やっぱりやってみることなんですよ。
就職だって、応募しないと採用はないでしょう。
無理だろうなと思ったら、その時点で無理が確定する。
ダンスでも何でもそうなんですけど、できる人とできない人の区分けって、僕はないと思う。
あるのは、やる人とやらない人だけです。
重要なのは、やる気であって才能ではないんです。
あるとき、「僕が雨ごいの踊りをやると百パーセント雨が降ります」という若者がいましてね。
よくよく聞いてみると、雨が降るまで踊るからって(笑)。
深いなぁ、いいなぁと思いましたね。
みんな目の前の損得を気にしすぎるような気がするんです。
これは割に合わないからやめようとか。
でも、人生は目先の損得では決まらない。
僕は人生はトータルで、プラスマイナスゼロだと思っています。
今、大変だとしたら、この先きっといいことがたくさん待っていると思う。
だから、苦しいことから逃げちゃいけないんですよ。
もし仮に失敗するかもしれないとしても、新しいチャレンジから逃げちゃいけない。
僕は水面下の時期が長かったから、知っているんです。
どんな苦しみでも、ちゃんと終わりはくるんですよ。
『プロ論2』(上坂徹)徳間書店
『失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる』
と言ったのは、松下幸之助翁。
多くの人は、何かをやる前に理由をつけてあきらめてしまい、結局は何もしない。
成功する人は、目先の損得や、効率を考えずに、ただひたすら挑戦し続ける。
レースに出場しなければ、順位さえつかない。
継続して挑戦し続けることによってしか、チャンスをつかむことはできないし、自分を磨くこともできない。
「できる人とできない人の区分けはなく、あるのは、やる人とやらない人だけ」
何度うまくいかなくても、チャレンジし続ける人でありたい。 |
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