2014.3.12 |
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眉と身振り |
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内藤誼人氏の心に響く言葉より…
人に会ってしゃべっているときには、意識的に“眉(まゆ)”をあげてみよう。
眉をあげるしぐさは、「私は、あなたのことが大好きなんです」というサインになるからだ。
進化論で有名なチャールズ・ダーウィンは、あまり知られていないが、動物だけでなく、人間に関する研究もしている。
そのダーウィンが著した『人及び動物の表情について』(岩波文庫)という本には、『眉をあげるのは、賛美のサイン』であると書かれている。
相手を賛美するとき、私たちは眉をあげるのです。
また、FBI捜査官のジョー・ナヴァロも、「快適なとき、人の眉はあがる」と述べている。
私たちは、相手に対して好意を持っているときに、どうも眉があがるらしい。
みなさんも、自身のことを考えてみてほしい。
たとえば、いきなりサプライズの誕生パーティを友人たちにやってもらったら、どうだろう。
おそらく、みなさんは眉をあげて喜ぶのではないだろうか。
人と会っている間は、ちょこちょこと眉をあげよう。
そうやって、「私は、あなたのことが大好きです」というアピールをしまくっていると、相手も嬉しくなって、好意的な反応を返してくれる。
ドイツにあるヨハネス・グーテンベルク大学のミーシャ・バックは、お互いに面識のない大学生を集めて、一人ずつみんなの前で簡単な自己紹介をさせた。
すべての人の自己紹介が終わったところで、「あなたは、だれと知り合いになりたいか?」という名前を書かせ、それを人気度の指標とした。
バックはまた、自己紹介の場面をこっそりとビデオ撮影しておいたのだが、他の学生から人気が集まった学生には、ある共通する特徴があることを発見した。
それは、魅力的な表情を見せて、かなり大げさな身振りを加えて話すという特徴である。
身振りをまじえずに話す学生は、まったく人気がなかった。
人気がある学生は、大げさな身振りをしながら話していたのである。
プロの噺家(はなしか)は、言葉だけでしゃべるのではない。
それこそ、全身を使ってしゃべっている。
大げさな身振りを加えると、話に臨場感が出てくる。
この臨場感が非常に重要で、相手をグイグイ話に引き込んでいく効果があるのだ。
『雑談の達人』大和書房
喜ぶのが上手な人は、顔の表情も、身振り手振りもオーバーアクションだ。
子供のように、満面の笑みで、歓声を上げたり、小躍(こおど)りして喜ぶ。
いくら口で喜びを伝えたとしても、無表情で、身じろぎもせずただ立っているだけなら、喜んでいるのか怒っているのか誰にも分らない。
眉を上げると、自然に喜び一杯の笑顔の表情になる。
身振りを大げさにすると、表情もそれにつられて柔らぎ、笑顔もできてくる。
眉を上げ、身振りを大きくして、人に好かれる人になりたい。 |
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