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2014.3.5

伝える極意


通訳者、長井鞠子氏の心に響く言葉より…

通訳者であるわたしが伝えたいのは「どうすれば英語が上手になるか」といった技術論でも学習術でもありません。

英語でも、日本語でも、言葉の壁があってもなくても、人間と人間が言葉を介してコミュニケーションを図ろうというときに普遍的に求められる「法則」に迫れればと思っています。

では、単に「発言する」だけでなく、しっかりと相手に「伝える」ためには、何が必要でしょうか。

わたしは次の三点だと思っています。

「誰かに伝えたい」と思う内容(コンテンツ)を持っているか。

それを伝える熱意があるか。

話を相手にわかりやすくするための論理性・構成力があるか。

国際会議のような場で仕事をするようになって半世紀近く、ずうっと不思議に思ってきたことがあります。

それは「なぜ日本人だけが会議中に居眠りするのか?」ということです。

私の経験からいうと、数百人が集まるような大きな会議になると、日本人の10〜20人にひとりは居眠りをしています。

国会中継を見ても議場で居眠りをしている議員がいるわけですから、会議中に眠るのは日本人の特性といっても間違いではないと思います。

本当に不思議なのですが、あえて理由を探せば、日本人が「会議はつまらないもの」と考えているからではないでしょうか。

その“つまらなさ”の原因は何か。

日本人のスピーチにあるとは考えれらえないでしょうか。

日本には「不言実行」「以心伝心」といった言葉で表現されるような文化が根づいています。

余白を読み取る文化、沈黙を尊ぶ文化といってもいいかもしれません。

しかし、会議で求められるのは論理性です。

この論理性というものが日本人は総じて苦手な傾向にあります。

スピーチの論理性とは何かといえば、突き詰めて考えれば「理由を明示して、それに基づく結論をしっかりと言い切ること」ではないでしょうか。

もしかしたら、日本人は論理的に結論を導き出して“言い切る”というのは、苦手というよりもそもそも嫌いなのではないかと思うこともあります。

『伝える極意』集英社新書


理由を明示して言い切るとは、スピーチの冒頭に、「今日は、○○について話をしたいと思います」と言うことだ。

最初に結論を述べてからスピーチをすれば、論理は明確となる。

自分の思いを伝えたい、という気持ちばかりが先行してしまうと、あれもこれもしゃべってしまい、結局何を伝えたかったのかわからなくなってしまう。

また、いくら話し手に熱意があっても、結局は空回りになってしまう。

スピーチや講演会では、一つでも伝われば上出来、と思うくらいでちょうどいい。

どんなに優れたものであっても、それは、「伝わらなければ、無いのと一緒」。

伝える極意を身に付けたい。


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