2014.3.2 |
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よき言葉を言い聞かせる |
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田中真澄氏の心に響く言葉より…
日本人は勤勉な民族であるとよく言われますが、本当は、そうではないと思います。
日本人に限らず、人間は、もともと、怠惰な動物なのです。
自己管理をしないでいれば、人間の心ほど頼りないものはありません。
油断をすると、すぐ怠惰な考え方に犯されるからです。
「楽をしたい」「のんびりしたい」「遊びたい」「辛いことはごめんだ」といった気持ち、すなわちやすきに流れる性格を、私たちはみんな持っているのです。
その怠惰な心の姿勢を正すには、絶えざる自己規制、自己教育、自己啓発が欠かせません。
その心の姿勢すなわち心構えは能力なのですが、この能力だけは毎日ゼロから磨き直さなくてはならないのです。
それが面倒だからと放置すると、誰もが怠惰になっていき、結果的には失敗の道を歩むことになるのです。
このことは永遠に変わらぬ不変の真理なのです。
成功を続けている人は、そこのところがよく分かっているからこそ、心構えを磨く基本の行動・考え方を、日々、実行しているのです。
またそのことを信念にしているのです。
他方、怠惰な生活に陥り、勤勉な生活を軽視する人は、心構えを日々磨くことの重要性が本当にはわかっていないため、自分の怠惰な気持ちを矯正する良き習慣の実行ができないでいるのです。
そこには、人生を前向きに生きていこうという信念の欠如が見られます。
人間は精神的に脆(もろ)い存在です。
それは成功者にも言えることです。
その脆さを常に補強し続けるのが、本来の人間の務めです。
その有力な方法が、日々の心構えを築き直す良き習慣の実行であり、同時に、心にメンターの教えを注ぎ込むための読書なのです。
私も読書を通してたくさんのメンターを得ましたが、その中の一人をあえて選ぶとすれば、その代表的な人物は二宮尊徳です。
日本の代表的成功者であるトヨタの創業者・豊田佐吉氏も、松下電器の創業者・松下幸之助氏も、自らの事業の基本に尊徳の教えを据えています。
尊徳は、人は自然と社会(家族を含むすべての関係者)から何らかの恩(他者から受ける感謝すべき行為、恵み、情け)を授かって生きているとし、その恩に報いることが生きる目的であり、それを報恩と称しています。
そして報恩を行う基本は、勤・倹・譲を実行することであると唱えています。
勤とは、世のため人のために勤勉に働くことであり、倹とは、分度を決め、その範囲内で生活(入るを計り出るを制す)して無駄な消費をしないで節約することであり、譲とは、自分が得た財産を社会のために活用することです。
勤・倹・譲の精神は、地球環境を保護すべき今日、最も尊重すべき徳育項目であり、21世紀に求められる自己犠牲、自己抑制につながる基本理念です。
『信念の偉大な力』ぱるす出版
「心構え」や「心の姿勢」は、毎日ゼロから磨き直さなくてはならない、という。
どんなにいい話を聞いても、一晩たつとほとんど忘れてしまう、ということだ。
だから、毎朝、毎晩、繰り返し繰り返し、自分に言い聞かせるしかない。
現代は、「我慢する」とか、「自己犠牲」、「自己抑制」という言葉は不人気だ。
しかし、およそあらゆる事業や、スポーツ、勉強、ダイエット等々で、自己犠牲や自己抑制なしに成功した人を知らない。
「怠惰な心の姿勢を正すには、絶えざる自己規制、自己教育、自己啓発が必要」
毎日、毎日、よき言葉を自分に言い聞かせたい。 |
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